今週のお題「読書の夏」
読書の夏。いい響きですね。年中読書してるわたしにとっては最高のお題です。毎日このお題で書けます。ずっとこのお題で書いてていいですか?←w
私事ですが、明日からフィンランドへ行ってきます。
そのため、フィンランドに関する映画や小説があれば目を通しておこうと思い、まずこの本を読みました。
村上春樹著「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
村上春樹の本では一番一気読みできた気がします。今まであまり読まなかった人もこれはいけるのでは?
■ネタバレの無いあらすじ
主人公の「多崎つくる」は高校卒業まで名古屋に住んでおり、高校では男子三人女子二人の五人組で、かなり心を許して楽しく過ごします。高校卒業後、つくるは東京の大学へ進み、つくる以外の四人は名古屋に残ります。しばらくは休みのたびにつくるが名古屋に帰り、五人組はそれまで通り仲良く過ごします。
しかし、いきなりつくるだけ五人組から排除されてしまいます。理由も聞かせてもらえず、家に行っても会ってもらえません。電話にも出てもらえません。つくるの世界は色を失い、つくるは死ぬことを考え始めます。
しかしぎりぎりのところで踏みとどまり、心許せる友人もでき、何とか人生をふたたび歩みはじめます。なぜ排除されたのか、理由はわからないまま。
時がたち、つくるは大人(36歳)になり、駅をつくる仕事に就いていました。偶然知り合ったふたつ年上の彼女に五人組から排除された話をすると、彼女はつくるに「あなたの傷は深過ぎる、ほんとうの過去を知るべきだ」と諭します。
そこからつくると残る四人とで真相を紐解きはじめます。
ここから、フィンランドについてちょっとだけネタバレします。読みたくない方はここでbackプリーズ。
フィンランドはちょっとしか出てきませんでしたw
しかも主人公のつくる君は、あまりお食事することに興味がないようで、フィンランドの名物料理をほおばるシーンなどは無い(泣)まあ、出だしの数行読んだ時点でそうなりそうな予感はしてましたが。
つくる君が「うん、これがサーモンスープか。思ったよりボリュームがあるなあ」とか井之頭五郎みたいになっても絵的におかしいですし。
さて、この本は全体的に無機質な世界観が広がっていました。
その中で、読者の頭の中にずっと流されるテーマ曲があります。リストの曲で「ル・マル・デュ・ペイ」という曲ですが、ハマる人はハマるト思います。つくる君はこの曲をとても気に入ります。確かに一度聴くと耳に残ります。本とセットで頭の中に格納されそう。
今回はフィンランドの事がどんなふうに描かれているのかが読みたくて一気読みしましたが、小説として、読み物として、文学として非常に面白い一冊でした。1Q84がハマらなかったからと手を出さなかったのがもったいないと思いました。
読書の夏、読み応えがあって読みやすくて考えさせられる本として、とてもおすすめの一冊です。
☆余談☆
これを読了したあと、映画の「かもめ食堂」を観ました。フィンランドに行くのに、これを観ていないとちょっともったいないと思いまして。あ、ムーミンは元々好きなので予備知識ばっちりです。
来週一週間は旅ブログになりそうです。
フィンランド絶対美しい街だと思う。予定では一人ムーミンランドと一人かもめ食堂、森で一人バーベキュー、ヘルシンキシティマラソン参加です。(これだけ一人じゃないw)どれも絵的にかなり厳しいですが、そもそも日本にいても一人カラオケとか一人映画とか大体一人なので、自然の流れですが。
時差ぼけしてるかもしれませんが、毎日更新が滞らないようにいろいろ工夫します。変な時間に投稿してたら「こいつ計算できねーなw」と笑ってやってください。
それじゃあ、また明日! ちょ、明日の今頃、飛行機の中!?
心の準備がぁああああああああああ