接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

【接客・クレーム対応】ショックなことを言われた時の心の守り方

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こんにちは。仕事は接客業、趣味はランニングと読書の貫洞です。


今日は接客業ブログを更新します。接客業の大変なこと、その一つがクレーム対応です。これが原因で接客業をやめてしまった人も多いのではないでしょうか。そして、そういう人はもう接客をやろうとは思わないはずです。


「あんなつらい思いは、たとえ幾らもらっても二度としたくない」


ある人から聞いた言葉です。普段話している時は明るくて接客向きの性格に見えるのに、クレームがもう本当に嫌だから、彼は人生でもう二度と接客はしないそうです。

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完全にクレームの無い仕事はありません。上司からミスを指摘されること、クライアント企業から仕事のやり直しを命じられること、同じようなことはたくさんあるのです。しかし、対コンシューマの接客業は上記の大変さとは別の、人を一瞬で崖から突き落とすような大変さがあるのです。

以下、いくつかクレーマーからの言葉の例を書いていきますね。すべて携帯ショップで実際にあった(わたしが受けた)クレームです。ちょっと嫌な言葉が出てくるので、精神的に調子の良くない方は読むのをお控えください。




【例1】怒りのベクトルが自分に向いている

客「アンタの説明、分かりづらいよ! 何年この仕事やってるの? その歳でさあ、自分の売ってるものをお客様に分かりやすく説明するってこともできないの? 勉強が足りないんじゃないのか? だからこんな仕事しか出来ないんだよ!」

※実際は、こちらの説明をさえぎって「え? え?」とあくまで自分ペースで「そうじゃなくてこっち教えてって言ってるの!」と言ってくるので、どうやっても噛み合わない。そして別のお店の店員の態度が気に食わないから今度からこの店に来てやる、とのこと。別のお店では既に出入り禁止状態になっている可能性大。そして、その歳で、は余計なお世話です。



【例2】自分が悪くないのに怒りの一次対応(火消し)をしなければならない

客「前に修理に出した時もさあ、こうやって何時間も待たせてやっと修理に出して、受け取るだけでもまた長時間待たされて、それで返ってきた機種が同じ不具合起こしてるんだよ? どういうこと?」
私「大変申し訳ございません、すぐに…」
客「すぐにどうするんだよ!? 新しい別な機種に取り替えてくれんの? 仕事で使うし、真面目に困るんだけど!」
私「ご迷惑をおかけしてすみません、カウンターにご案内して…」
客「また待たせるのか? お前暇そうにしてるんだからこれ直せよ! それか替えろ。今ここで答えろよ」
私「お客様、大変恐縮ですが、私の一存で…」
客「じゃあ決められる人間立たせとけよ! 出せよ! 誰ならわかるんだよ!」

※大体このあたりで責任者の方が駆けつけてくれるパターンがほとんどですが、一次対応として「ご迷惑をおかけしてすみません」という態度は取らなくてはなりません。この時期はスマホの不具合が非常に多く、わたしは「仕事で使う」とおっしゃる方にはガラケーとタブレットの二台持ちを必ず提案していました。仕事で使う電話をスマホにするにはまだ少し早い時期だったのです。でも、それをしてしまったお客様に対し、もう出来ることは謝罪しか残されていなかったのです。



【例3】店員が何をしているときでも構わず割り込んでくる

私がお客様に機種の説明をしている時、後ろから大声もしくは肩を叩くなどをして呼んでくる別のお客様

客「ねえ、少しだから先に教えて」
私「(接客中のお客様に断りを入れて)はい、どのようなことでしょうか?」
客「音が出なくなっちゃったのよ」
私「着信音でございますね?(操作をする)こちらで大丈夫です」
客「あとね、メールアドレスっていうのを一件登録して欲しいのよ」
私「大変申し訳ないのですが、私現在別のお客様の対応中で…」
客「(大声で)少しだからいいって言ったのアンタでしょ? 最後までやんなさいよ!」
私「ええ、最後までしっかり対応させていただきたいので、少しだけお待ちいただけないでしょうか?」
客「少しって何分よ? わざわざ遠いのに来てあげたのよ? 何様なの?」

※実際は9割の方が、「音が出ない」を解消した時点で「ありがとう」と帰って行かれます。ですので数秒で終わる操作案内などは、接客の合間に対応するようにしています。案内中のお客様への礼儀を欠かさなければ、ダブル接客は可能です。しかしながら、後から来た自分が優先してもらって当然、という態度のお客が一定数おり、あれも、これも、とどんどん自分に時間を使わせようとします。そうなると案内中のお客様に失礼ですので、一定の時間で線引きをしなければなりません。
わたしは、目安として30秒で終わる案件以外は同時受けはしないようにしています。少し待っていていただければ、きちんとそのお客様の元へ案内に伺います。しかし、その「少し」が待てないお客が、店内で騒ぐのです。何分と言い切れるなら言いますが、それを守らないと確実に「お前は嘘を言った!」と騒ぐので言えないのです。





このようなことが日常に起こると、店員の心はどう変化して行くと思いますか?




「面倒くさそうな高齢者には声をかけたくないな(無愛想にしておこう)」

「気持ちをこめて謝ってたけど、1ミリも伝わらないんだな。こういう場合の謝罪は形だけにして、頭の中は別のことを考えるようにしよう」

「こいつ腐ってるなー、頭のおかしい奴として見るようにしよう、こんなの人間じゃないや。相手にするだけ時間の無駄、どうやったら早く帰らせられるかなー」

 


明かしたくないですが、実はこれ、わたしの心の中の変化です。



本当に接客がつらかったとき、それでも出勤しなければならなくて、壊れる直前の心を守るために、お客様に真面目に向き合うことをやめたのですよ。真面目に向き合ったら壊れることを身をもって知ったから。

文中でも、ある一定以上の非常識な行為をした人は「お客」と表記しています。けして「お客様」とは表記しません。わたしは請負の販売員ですから、お店に来るお客に対し「帰って下さい」とは絶対言えない立場なのです。ですから、自分の心の中だけで「この人はお客様じゃない」と線引きをすることで自分の心を守っているのです。


翻って、上記の考え方。こういう風に考えることで、店員は自分の心を守ってます。これをしないで、目の前のお客様にどうやったら満足してもらえるか、を考えている人はやめていきます。これがクレーム対応の恐ろしさです。頭の芯から真面目な人は、自分を守りきれないのです。

ちなみにこのスタンスだと、「ちょっと声が大きいけど悪気はない高齢者」なども怖がって近づかないです。クレームを出すほどじゃないけど不親切……そんな店員になるのです。

 

そんな店員ばかりのお店は、居心地が良いわけがないです。サービスをする側は、元気でお客様を迎えられる状態に、心を整えておくのが理想です。

接客業のストレスはどうやって解消したら良いのか?


本来は、ここで「サービス業の地位向上」について語らなければいけませんが、入り口が広く、入ってみると大変なサービス業。一朝一夕にはできません。

そして、それは今まさに事業として取り組んでいます。ここで語れません。ごめんなさい。カタチとしては、サービス業が「個人の裁量如何でしっかり稼げる仕事」と位置づけられるようにしたいのです。

それはもう少し時間がかかりそうですので…



接客業のストレス解消法
を書いておきます。


1.休日は人と一切話さず、動物や自然と触れ合う
2.カードゲームや麻雀等、頭を使うゲームにハマる
3.スポーツをする(特に有酸素運動がオススメです)


まず、本当に接客疲れしてしまった時は、休日に人と会うのは危険です。その人に八つ当たりしてしまう可能性がありますし、よほど親しい人で無いと、気を遣ってしまい、かえって疲れてしまう可能性があります。彼氏彼女の関係でも、「疲れている時は会いたくない」相手なら、接客疲れを癒してくれない可能性があります。

おすすめは、猫カフェやうさぎカフェなどでゆっくりすることです。一人がベストですが、気心の知れた友人、彼氏彼女なら一緒に行っても良いでしょう。リス園のような、小動物とたっぷり触れ合える施設も楽しいです。


また、人によってはゲームも有効です。ゲームセンターのカードゲーム機、麻雀、スマホゲームなどでがっつりはまり込むのがストレス解消になります。ゲームセンターに行って、相性のいいゲーム(そんなにお金をつぎ込まなくても長時間楽しめるゲーム)を見つけても良いかもしれません。わたしはポーカーなら、千円分メダルを買えば結構長い時間楽しんでいられるので、大体ポーカーです。家を出るのも面倒な時は、スマホアプリで麻雀をしていたこともありました。


王道ですが、スポーツは最高です。わたしは自然にマラソンに絞られましたが、一時期はロードバイクも乗り回しましたし、水泳にハマっていることもありました。ジムで重量挙げにハマって、筋骨隆々とした体型になっていた時もありました。。(体重が5kgくらい、筋肉で増えました。スーツが入らなくなってしまい、やめましたw)
ほどよい筋トレと有酸素運動は本当にストレスによく効きます。エアロビクスなども楽しいですね。スポーツクラブは高いから…という方は市営、区営のスポーツジム施設を探してみてください。探すと意外と近くにあったりします。市営、区営の施設は一回300円くらいで使えるので、週1くらいの利用ならこちらが安いです。ただし、大浴場などの設備が無かったり別料金になったりするので、使い倒したい方はスポーツクラブの方が楽しめます。




そうやってベースとなる心を強くしておいて、いざ、クレーマーに当たってしまった時には、


・このお客は誰が受けても同じように不条理に怒るのだ、と理解しておく
・自分は、自分の職場を守るために今クレーマーの対応をしているのだ、と思う
・クレーム対応をした自分を褒める(電車で席を譲ることの100倍えらい!)
・自分が悪い場合は心底謝って良いが、お客の勘違いなどの場合は心をすり減らさない。受け流す(時々目を見て「あぁ…そうですよね」くらいでOK)
・受け流した後、頭と心の中をさっと掃除して切り替えられるよう、心を整える


とにかく、心を守ってください。

心が砕けてしまったらもう働けません。自分が悪くないのに土下座とか絶対しなくていいんです。その代わり、自分が悪い時は誠心誠意謝れるように、心を健全に保っておいてください。

長くサービス業をしている人は当たり前のように出来るかもしれませんが、慣れないうちは「受け流す」ことがうまく出来ずに、涙が出てきてしまったり、イライラがおさまらず、モノを蹴りたくなったりすると思います。それは、心に相当な負担がかかったということです。そうなる前にきっと上司や仲間が助けてくれると思いますが、タイミング悪く一人で受けなければならない時もあると思います。


そんな時は、どうか頭の中で、「ゆらゆらと小さな波がゆれる大きな海の水面」を思い描いてください。大きな海の小さな凪。ゆれる小舟をイメージしてください。


こんな感じの小さな波がいいと思います。特にイライラに効果的。

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人の心を傷つけるようなことは、誰も言ってはいけないんです。過剰なサービス過多の現代、サービス業でがんばっている人は、心を守ってほしいです。

ある程度守り方がわかってくれば、少しだけラクになります。でも慣れないうちは無理をしないでください。


今日はちょっと真面目に更新しました。


では、また。