こんにちは、かんどーです。
先日のブログでも本について少し書きましたが、わたしは本が好きです。人生の時間の大きなウエイトを占めるのが「読書」です。
アマゾンでほしい本をまとめて何冊も買うこともあれば、書店で手に取って、中身をすこし確かめてから購入することもあります。
その日もわたしは、車で大型書店に行った。何か新しい発見はないかな、とわくわくしながら。旅本のコーナーをぐるりと回って、雑誌のコーナーへ。経済紙をちらりと見てからファッション誌の見出しを拾っていく。
そうして、お目当ての「新刊」コーナーへと向かうのだ。これはわたしの儀式みたいなもの。「新刊」コーナーは最高に楽しい。まだ世の中に出たばかりの物語が所狭しと並んでいる。この中からあたらしい「好き」が見つかるかもしれない。そう思うとドキドキするのだ。
そして、一段と華やかな新刊が並んでいるのを見つけた。手に取ってぱらぱらとめくると、あーこれ家に帰ってゆっくり読みたい、そう思った。
押切もえ著「永遠とは違う一日」
これ、モデルの押切もえさんの第二作です。芸能人作家? とあなどることなかれ。読んで損ないくらい面白いですよ。
実は一作目の「浅き夢みし」も購入して読みましたが、一気に読める面白さでした。ただ、書評を書かなかったのは、一作で終わってしまうのでは…という勝手な危惧があり、次が出るまで勝手に待ってました。
彼女はモデルなので、モデル時代のあれこれをフィクションの物語にとじこめて放出するスタイル。だからモデル業界や芸能界の裏話を読んでいるみたいで面白いんです。ふだん経験できない場所(楽屋とか)の描写にぐっと興味をひかれる。
さて、一作目と違って本作は、連作短編集という形を取っており、一話ずつ違う話、違う主人公ですが連作ということで絶妙に世界が絡み合っています。文芸誌に連載していたものにかなり加筆修正を加えてできたのがこの「永遠とは違う一日」です。
・読みやすくて
・感情に直接訴えかけてくれて
・芸能界くささがにおい立っていて
・なんか周りにいそうな人がたくさん出てきて
・傍観者として読んでも主観的に読んでも楽しめる
もう、ガチの小説です。ストーリーも構成も短編小説としてちゃんと面白い。特に、作中で絵を描く人が登場するのですが、彼女が描けなくなってしまう苦悩はまるで、もえさんが本当に体験した苦悩なのではないかと思わされる。もえさんは絵も描くんですよね。苦悩のシーンがもうリアルで。著者がとても近くに感じられる。著者の温度が感じられたのです。フィクションでも著者の温度って伝わるんですよね。
難しい言葉を使いすぎないもえさんの言葉は、すとんと心に落ちてきます。しかし後半、読者がすっかり巻き込まれたあたりから、もえさんは描写に文学的な言葉を突っ込んできます。これはもえさんの計算か、それとも物書きとしての本能の解放なのか。(いちいちこんなこと考えて読んでる自分キモい)
まるで、もえさんと話をしているみたい。本当に素敵な本です。もしも書店で見かけたら、数ページめくってみてください。わたしも最初そうしたんです。そしたらどうしても最後までじっくり味わいたくなっちゃって、結局手に取ったその一冊をそのまま買いました。ふふ。
さて、ここからはわたしの読書観の話。
わたしの「読書欲」は大きく4つに分かれていて、買う本もその4カテゴリのどれかに当てはまります。そして、どのカテゴリの本を読みたいかによって、自分の体調や精神状態がよくわかります。
以下、敬称略失礼いたします。
1.一気読みしたいエンタメ小説
飛鳥井千砂、近藤史恵、三浦しをん、宮部みゆき、篠田節子、乃南アサ、押切もえ、有川浩、朝井リョウ、新津きよみ、角田光代、恩田陸、山本文緒
上記作家さんの作品は、とにかく「小説読ませろコノヤロー!」みたいなときに最強です。一気に読めてストーリーの世界へすぐに運んでくれる。特に新津きよみさんや乃南アサさんの、ぴりっとホラーが効いた作品いいですね。気持ちがスカッとします!
今回紹介した押切もえさんの作品も「一気読みしたい」カテゴリに入ります。日をあけて読みたいというより、その日のうちに読み切ってしまいたい。長時間飛行機に乗るときや、一人旅のときはこれらの本を3冊くらい持っておくと、ケアルの メンタルケアの効果があります。
2.ぐいぐい引き込まれたいミステリー、ホラー小説
島田荘司、綾辻行人、宮部みゆき、横山秀夫、松本清張、柴田よしき、江戸川乱歩
現在絶賛開拓中のジャンルです。結構読むのに力を使うので、1作だけ読んで、他の作品も読んでみたい作家さんなどもいます。さすがに1作しか読んでいない作家さんを書けないので、挙げられる作家さんが少ないですが、いわゆるミステリーです。みどりの小野さんがこのあたりメッチャ詳しい。
とにかく心を持っていかれるのですが、いかんせん一日では読み切れず、何日かこの本にかかりっきりになるので(島田荘司の作品は超長いものもあります)、「これを読むぞ!」と気合いを入れて読むことになります。このジャンルは月1冊くらいしか読めていないです。あまり頭が良い方ではないので、登場人物が多いと話についていけず最初から読み直すこともあるので…(汗)
しかし、それを補って余りあるくらいパワーのある作品たちで、グロ・猟奇的描写のある綾辻行人作品などは吐き気をがまんしながら読み進めています。大好きです。
3.好きと教養狙いのまざった「下心ありき」の読書
太宰治、坂口安吾、村上春樹、幸田文、阿部公房、灰谷健次郎、阿刀田高、五木寛之、井伏鱒二、夏目漱石、谷崎潤一郎
太宰治と坂口安吾はガチで好きなので実は別なのですが、いわゆる「教養」として知っておいたほうが良いだろう…というちょっとした下心ありきで読んでいる本たちです。結果としてそれがものすごく面白くてハマってしまうこともありますが、大人の会話に混ざるための下心もあって読んでます。
三島由紀夫は若いころ読んでハマらなかったのですが、今読んだらハマれるかも。このジャンルで一番手を付けたいのは三島由紀夫ですね。
4.実用書
昆虫食の本、外国語の本(英語含む)、地球の歩き方、ビジネス書、ランニングの本
これは完全に「必要だから学ぶ」という教科書的な本です。…と言っても、昆虫食の本なんて目をキラキラさせて読みますし、これから行く国の言葉も興味津々で覚えます。アドラーや孫子、ドラッカーなどの自己啓発系の本も、漫画になっているものやわかりやすいものを読むとストンとハラオチします。楽です。
マラソンを疲れずに走る方法、のような本もたまに読みます。放っておくと体はどんどん衰えてしまうので、本からもモチベーションを得て、運動する意欲を高めてます。
地球の歩き方は、わたしの暇つぶし本として最高ですね(笑)海外の地図見てるだけでご飯三杯いけるw もう少し英語が豊かに読めるようになったら、ロンリープラネットという、世界一人旅の専門誌(全部英語)を読みながら旅したいです。
…長くなりましたが、こんな感じでわたしは本を4つのジャンルに分けて買ったり読んだりしています。
基本、好きに読むスタイルなのですが、1と2の本ばかり読み続けているとちょっと飽きます。それで定期的にアクセントみたいに、3と4の本を混ぜてバランスを取っています。
昆虫食の本はまだ読めていない本もあるので、これからもっと読んでいきたいですね。経営関連の本も、ドンピシャハマると一歩前進できるので、手に取ることはやめないです。
長くなりましたが、わたしの読書観はこんな感じ!
意外と少ないでしょ? わたし本を読むようになったのが20代後半なので、正直読書量は少ないんですよ。「これは読んどけ!」みたいなのがあったら教えてくださいませ♥
それじゃあ、また明日☆
☆最近ツボったブログ☆
※何日か「今日の過去記事」はお休みして、お気に入りのブログを紹介してみます。ゆくゆくは、ニュース記事とかも紹介していこうかなー。違うブログになりそうw