こんにちは。かんどーです。
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夕飯を買って帰るとき、何を買って帰りますか? コンビニ弁当? お弁当屋さんのお弁当? 牛丼を持ち帰り? いろんな選択肢がありますよね。
わたしはいつも、電車の中で「今日はあれ食べようかなー」とか考えるのですが、実際に考えた通りに行動することはまれで、結局ファミマでファミチキを買って歩き食いしてしまうのです。
スパイシーチキンじみているときもあって、そういう時期はずっとスパイシーチキンです。しばらくするとファミチキに戻ります。
わたし、ファミマでバイトしていたんですよ。
怒鳴られながらw
それで、手作業だけは速いもんだから(高速レジ打ち、高速レンジ取り出ししてました)、ホットスナックをつくるのも、しばらくわたしの仕事だったんですね。いくつ揚げるかを考えて、冷凍されているチキンを取り出し、廃棄にならないよう考えて揚げるんです。
当時はまだ「ファミチキ」「ファミポテ」よりも「フライドチキン」が売れていました。骨付きのやつです。今はあれ全然ですよね。骨のないチキンがのさばっています。
わたしは当時からファミチキが好きでした。よく、ファミチキを揚げ終わったタイミングに合わせて休憩に入りました。揚げたてのファミチキが食べたかったのです。(レジで普通に会計して買います)
揚げたてのファミチキは、じゅわっと油が出て最高に美味しかった。仕事の疲れを吹っ飛ばす勢いがありました。アルコール依存症から抜け出したばかりで、目の下にはいつもクマがあった。休憩時間はタバコばかり吸っていた。ろくな食べ物を食べていなかった。そんなわたしが唯一、自分の揚げたファミチキは好んで食べたのです。
それは、「仕事の成果物」という甘美な味であり、ジャンクな味であり、揚げたてを食べる自由でありました。わたしはファミチキが好きで、ファミマの休憩所が好きでした。
ある日、口元を油でギトギトにしながらファミチキを食べていたら、男のスタッフに襟元を直されました。制服の襟が立っていたようです。わたしの首に手をまわし、襟を直しながら首筋に触れる手…彼は襟を直し終わった後もわたしの制服の襟から手を離しませんでした。口元の油をなめて彼の目を見つめ返すと、「今度のみに行こう」と誘われました。ごめんなさいお酒はのめないの、と言ったような言わなかったような気がします。
セックスはしませんでした。
乗客に日本人はいませんでした。
時は流れ、ファミマのバイトもやめ、わたしは携帯ショップで働くようになりました。そんな仕事の帰り、ついふらっとファミマに寄って、ホットスナックのケースを眺めるのです。わたしはどのホットスナックが揚げたてか、見ればわかります。だからその日に買うのをファミチキにするか、スパイシーチキンにするかを、揚げたて度合いで決めることもあります。どうやって見分けるのかは、何度もチキンを見て、実際に買ってみればわかります。また、その店がいくつずつ揚げているのかがわかると、残りの個数を見て「今買うと売れ残りの固いチキンを渡される」とかがわかります。
「揚げたてください」を言うより、揚げたてを見極める方が人生は楽です。
そんなわけで、わたしは自身の揚げたて審美眼を確かめるために、と理由をつけて、今日もファミチキにかぶりつくのです。最近胃もたれするようになったので、こんなことできるのもあと2~3年でしょう。
どうでもいいけど、余命を伝えられてもショックを受けないと最近思います。むしろ思いっきり生きられると思ってしまう。こんな考え方になるなんて思ってもいなかった。だけどそう思う。
スパイシーチキンは、揚げたてから時間がたつと縮みます。ふっくらしているのを買えばだいたい揚げたてです。ファミチキは、5個きれいに並んでいるときはだいたい揚げたてです。1個残っている状態のときなどは、揚げたてではない可能性が高いです。
いろいろあるけど、がんばっていきまっしょい。
そんじゃーね!
★今日の過去記事★←誰も読まねえよw