ひとつひとつは大した重みではない苦渋がある。
仕事でうまくいかなかった、それだけなら反省点を洗い出して次に生かし、気持ちを切り替えれば大丈夫。
人との関係がうまくいかなかった、それだけならその人と距離を置いたり、間に人に入ってもらえばなんとなかったりする。
文章がうまく書けなかった。これは自分の問題だし、うまくいくときといかないときがあって当然だと割り切れる。
でも、全部うまくいかないとさすがにしょげる。
今までがんばってきたの、何だったんだろうって思う。伝えたいことの半分も伝わらないし、謝っても「もういいよ」と切り捨てられる。こんなことならこの人と会話なんかするんじゃなかったとさえ思う。もういっそ、人間と関わりたくないとさえ思う。
これまで築いてきた関係なんだったの。こんな一言でもろく崩れて、言い直したり謝ったりしてもだめなのと思う。しかも関係が壊れたことで他の人間関係にも影響が出る。周りに気を遣わせる。
仕事も、うまくいかないときはほんとダメで、もうまったくダメ。どう動いたらいいのかがんじがらめの日がある。慣れた場所で自由に仕事してるときが多いけど、どうしても新しい挑戦はしなきゃならない。そのたびに苦しくて、もう新しい仕事なんてやりたくないなって思う。喜びなんて一瞬で、いつだって苦しい。
文章がうまく書けない。自分ではうまく書けたつもりのものが、ダメだと言われる。そういう話する心構えがなかったところでいきなり否定されたから、頭がついていかなかった。「あなたのここがダメなんだよね。たぶん直んないね」みたいな言い方なので救いもない。まあ「ココがダメ」とちゃんとどこがダメかを言ってくれたので、この瞬間からもう意識してる。そういう意味では感謝してるのだ。
どれも、試練だったり乗り越えるべき壁だったり、大事なことを教えてくれる体験なんです。
でも、これ全部一日でまとまってこられるとさすがにきつい。
誰かにちょっと話を聞いてほしかったけど、これ全部相談できる相手なんていないことに気づいた。バラバラに一つずつなら相談できるのだろうけど、今はまだ一つずつにほどけていないから、全部受け止めてくれる人にしか相談したくない。そんな神様みたいな人いない。教会で懺悔するくらいの感じが今はちょうどいい。
ASKAさんならこの気持ちがわかってくれるかと思い(なんでだよw)、一番好きな曲を聴いた。
PRIDE
もう、神様になっているASKAさんの歌声は、もうこの世のものじゃないくらいに美しく響いて。もしわたしがこの人の相方として音楽をしていたら、この人の隣から逃げ出したくなる。
しかし、CHAGEは強い。
CHAGEは人間関係をつくるのがうまい。ステージでも、ASKAが気持ちよく歌えるように振る舞い、出るところで一瞬前に出る。引き算がとてもうまい。
この「PRIDE」は、ASKAさんがソロで歌う箇所が多い。倍音ばりばりに響かせて、天から降り注ぐような声を響かせて、歌詞が脳内、心臓内にまで入り込む歌を届けてくる。
ここでCHAGEさんは、守りに入ったユニゾンをしてくるかと思いきや、実はバリバリに攻めている。ビブラートのかけ方はASKAにしっかり合わせつつ、ユニゾンの時の声量はASKAさんと同じかそれ以上の箇所があった。
最後のサビでは、三度上のコーラスで、この曲の新しい魅力を、リズムを引き出している。バックミュージシャンとの息の合わせ方がぴったりなので、ASKAと多少ズレても、ASKAがフェイクしても、音楽として成立するギリギリのラインで攻めている。
ASKAの歌を聴こうと思ったのに、いつもこうしてCHAGEさんの魅力にばかり目が行ってしまうのは、わたしが「一番になれないこと」に対して折り合いをつけられないタイプだから。
若いころから、ずっと「一番になりたいのに、うまく真ん中にいられなかった」。
ある時、CHAGEの振る舞いがとてもきれいだと感じた。もちろん、プライベートのCHAGEは知らない。でも、番組などでASKAが疲れた様子を見せたり、口数が少なくても、ぜんぶCHAGEが笑いに持って行った。
ASKAとの関係について聞かれても「長い付き合いだからネ」と軽~くかわす。ステージの上ではカッコイイCHAGE、ステージ用の動きをきっちり行い、MCは盛り上げ、ASKAが歌に集中できる、最高の相方だったんじゃないかと思う。
芸能人としての器用さは、CHAGEの方が数段上。フレンドリーなキャラクターを作って、自分が壊れないやり方で「長く活動できる自分」をきっちり守っている。気分転換も上手なのだろうと思う。
中学生の頃、いろんなアーティストを好きになるチャンスがあったが、チャゲアスを、CHAGEを好きになって本当に良かったと思う。生きる上で、この人の生き方を追いたいと思わせてくれる。
それは身近な人でなくても成立する。苦しいとき、きついとき、どうしようもないとき、自分の追いかけている人ならどう行動するかを考える。悪い逃げ方ならいくらでもある。悪魔はいつも手招きする。
今日は、どうしようもなくうまくいかない日だった。
だからCHAGE&ASKAの歌を聴きながら、CHAGEさんならどうするだろうってずっと考えていたら、「それでも良いものは良い」と認めることだと答えが見えた。
良いものは良い。
プロセス関係なく、いい仕事すれば認められるし、良い文章はきちんと残るし、人との関係も縁があれば続くからこちらが良いと思ったことをしていれば、どんなレスポンスが返ってきても傷つきすぎることなく、自信もって生きていればよい。
良いものは、良い。
わたしは仕事の手を抜かないし、人数は少ないけど、付き合いのある人とは真剣に向き合うし、文章は今日より明日良いものが書けるように、人の何倍も書いていこうと思ってる。
ちょっと書いて「うまくならない」なんて言ってても仕方がないのだ。人の何倍も。具体的に言うなら毎日5千字以上書いて初めて「うまくならないなあ…」と言ってよいと思う。
おなじ短い文章を書くにしても、ただ短く書くのと、ものすごい量書いてる人が、伝えたいことを絞りに絞って凝縮して短く書くのは全然違う。
才能の話には今日は触れない。ただ、同じ凡人がいたら量をこなした凡人が最後に勝つとわたしは思ってる。
そういう意味では、長生きしなきゃ量をこなせないから、長生きしたいのかな。
2月は健康診断があります。
大病が発覚してもびびりません。もう体にガタがきているので、むしろ一つくらい見つかってくれた方が安心する。(いきなり激痛でそのまま死ぬのとかが一番怖い)
ここまでおつきあいいただき、ありがとうございました。
今日たくさん吐き出せてすっきりしちゃいました。
明日からしばらく、朝更新のブログはあっさりしてると思います。
また明日ねー!