こんにちは、出張大好き、かんどーです。
わたしは今の会社を始めてから、結構な頻度で出張に行っています。でも実は、派遣で働いていた時も「出張案件を進んで引き受ける」タイプでした。
「出張」って検索すると男性のイメージ画しか出てこない日本、どうなってんだよ!!!
派遣で働いていたとき、わたしは時給が高いことを何よりの条件として案件をもらっていました。信じられないかもしれませんが、対面接客で光ファイバーの獲得ができるだけで、時給2千円とか普通にもらえた時期があったのです。さらに歩合が付いたりして、日給2万を超える日もありました。
そんな光ファイバーも都心でほぼ普及してしまうと下火となりました。
当時わたしは複数の派遣会社に登録しており、時給の高い案件をくれる会社の仕事をしていたのですが、すぐに全ての登録先に「どこへでも出張に行けます」と伝えました。
結果、地方出張の案件でかなり時給の高い仕事を回してもらえました。生活が助かりました。
出張案件では、往復の交通費と宿泊費がもらえました。宿泊先を自分で手配する案件と、ホテルをあてがわれる案件がありましたが、自分で手配したほうが良いホテルに安く泊まれることがわかり、派遣会社にかけあってホテルは自分でとるようになりました。そのやり方だと案件が終わってから清算となるため、立て替えの必要がありますが、後からきちんと振り込まれるので問題ありませんでした。
往復の時間。これが労働に含まれるかどうかで、他の派遣の方はもめていたようでしたが、わたしは一切ここを要求しませんでした。実際問題、タダで新幹線に乗れるし、場合によってはタダで飛行機まで乗れます。会社のお金で「乗り物に乗る体験」を買っている……そんなふうに思っていたし、本当に往復の旅路が楽しかったので、文句がなかったのです。
派遣会社はわたしが使いやすかったのか、かなりの数の案件を回してくれました。
さすがに日数をこなすためには近場の出張の方がラクなので、最終的には「行っても栃木くらい」のプチ出張に切り替えてもらいましたが、片道2時間くらい電車に揺られて仕事へ行くのは、それでも楽しかったのです。
わたしは出張が好きです。
物理的な距離の移動が行われることによって、気持ちが切り替わる瞬間が好きなのです。
先日、久しぶりに行く出張先を車で走っていると、目の前に田園が広がっていました。朝早くから車を飛ばしてやってきた土地。
地平線まで見渡せるのではないか、と思えるほどの田園。飲み込まれそうな田園。どこまで行っても田園です。ふだんのわたしは見ることがない原風景。
それだけでも充分素敵だったのに、その田園に朝の光がおちて、さらにそこへバサバサと音を立てて、大きな白い鳥が舞い降りたのです。
鳥が羽ばたくのがこんなに美しいのか……と車のスピードをゆるめ、停止してその光景を見守りました。鳥は何度かはばたいたあと、田園に細い脚を立て、羽をたたんでツ……とたたずみました。その後ろにカモが二羽、すいすいと泳いで近づいてきました。
……こんな美しい景色があったのか。
わたしは美術館へいって美術品を見たり、美しい絵を見たり、映画を観たりして定期的に心を洗っていますが、この原風景の方が洗浄作用が強かった。
薄く曇った空に、どこまでも続く水をたたえた田園。そして鳥。
結構普通のもので人って感動するんだなあと、ぼんやり風景を眺めていました。
仕事で出張に行くって、結構大変です。職種によっては、ものすごく疲れて帰ってくる案件もあることと思います。しかし、それ以上に自分が得られるものが大きいなら、その体験はプライスレスだと思うのです。
「移動の時間は労働時間に含まれるのか」
現状の労基法では、移動時間に仕事をしていなければ労働時間にはなりません。とはいえ、実際移動するとなると荷造り、準備、早めの行動など、思った以上に時間がかかるものです。損得で考えたら、近くの職場に通勤している方が得です。
ただ、そこは「変わり者」になって出張をバンバン引き受けてみるのも一興です。やり方次第で出張はいくらでも楽しめます。公休と組み合わせて現地で休日を一日取ることだってできるし、極端な話、短期で転勤を引き受けてみるのも面白いです。
いつもの場所、いつもの顔ぶれの中で仕事をすることに飽きてしまう性質の人は、多少きつくても思い切って出張を引き受けてみるのも良いかもしれません。
「おっ」
と思うような発見や、心が震える体験ができたりします。
※あくまで出張は仕事なので、旅先のようにハメをはずさないようにしましょう
出張を引き受けたら人生そのものが拓けちゃった! というお話でした。
★今日の過去記事★
最近茨城出張で食べたハンバーグの話。
去年も同じようなことを考えていたっぽい。。
出張のときはホテル選びも大事です!