この記事を覚えていますか?
わたしがはてなでブログを書き始めて、最初に目にした虫の記事だったと思います。セミがひっくり返っているのはよく見かけるけれど、まさか起こしてあげれば生きられるとは知らなかったのです。(そのままひっくり返ってると、死んでしまうそうです…詳しくは記事を参照)
先日、やっぱりひっくり返ってるアブラゼミを見つけて、指の先でチョン、と起こしてあげました。ジジジジジ…! と声を上げて空へと飛び立っていくアブラゼミを見て、ああ、あの子は生きられたんだ…と嬉しくなりました。
セミをさわるのが怖いという人は、つま先でコン、とひっくり返しても良いのです。自分の方に飛んでくることは少ないです。たいてい、何もない空へ向かって飛びますから。(自分の方に飛んできちゃったらごめんなw)
セミを見て、以前は「かわいい」と思っていたのですが、最近は「美味しそう」と思っています。そして本当に最近のことですが、「美しい」とも思うようになりました。羽にある自然界の放物線、乾いたボディ、その造形のすべてが美しいと感じられるようになりました。
そんなセミを、今年はいくつ助けられるかな。
なんでなんでちゃんは、今でもまだ、セミを助ける活動をしているのかな。
いろいろあるけれど、人生は美しいです。いろいろ捨ててきたけれど、これから大切にしたいものがたくさんあります。わたしの寿命があとどのくらいであっても、日、一日を後悔しないように生きたい。
あのセミのように短い夏をおもいきいり過ごすことができるのなら、そのために何年も目立たぬところで努力することも、悪くないのかもしれない。夏が来ると信じることが大切なのかもしれない。信じることでしか、人は自分を救えない。
だからわたしは、今日も自分の決断を信じてただ生きている。
道端のセミを、指でちょんと起こしながら。
終