接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

床で寝る男と付き合っていた話

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こんにちは。ベッドはふかふかなのが大好き、ゆるふわ系女子の、かんどーです。

 

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※著者近影 2017年11月撮影、タイのサメット島で、ファイヤーダンスを見てきたときの写真です。

 

 

 

そんなゆるふわ系のわたしですが、20代後半の頃、短期間だけつきあっていた男から床で寝ることを強要されてとてもつらかった思い出があります。今日はその話を書きます。

 

 

出会いは職場

普通に昼職をしていたときに知り合いました。独身の頃のわたしは超尻軽でしたので、請われたらすぐ付き合っていました。付き合うかどうかは「そのときの雰囲気」で決めていました。基本的に、何か一つ面白いところがあれば付き合っていました。

 

その男とは考え方とか価値観は全然合わなかったのですが、一つ面白い特技を持っていたので付き合いました。

 

 

人生で初めて床で寝た

つきあったらもちろん一緒に寝ますよね。男の家の方が職場に近かったので、男の部屋に泊まることになりました。

 

男の部屋はワンルームで狭く、足の踏み場もありませんでした。そして全体的に汚い。掃除が行き届いていない部屋でした。ぎりぎり生活はできているようですが、わたしとしてはあり得ないくらい汚かったです。

 

食事は、近くのスーパーでお惣菜を買ってきて並べ、適当に食べて済ませました。いつもそうしているようでした。そして食事の後、その部屋でどうやって寝るのかと様子をうかがっていると……

 

床の上に直接、タオルケットを敷いていました。

 

「これ……何?」とわたしが聞くと「いつもは床なんだけど、今日はタオルケットを敷いてあげるよ。これで寝やすくなると思うよ」という返事。固い床の上に、薄っぺらいタオルケットを敷くと寝やすくなるのでしょうか…とりあえず、ほこりの上に直接寝なくて良いのはありがたいので、横たわってみました。(タオルケットを敷いてしまったので、かけるのはバスタオルになりました……)

 

 

ゴリ……

 

 

床に直接座るだけでお尻の骨が痛かです。横になってみると、ダイレクトに骨と床が擦れて、お尻も背骨も、肩甲骨も痛かったとです……。とっても、とっても痛かったとです……。

 

「これで寝るのはちょっと無理かも。クッションとか無い?」と聞くと「枕に使ってるこれしかないよ」との事。そして男はキレ始めました。

 

「あのさあ、明日仕事だよね? 早く寝ないと仕事きついよね? 寝てよ!」

 

……わたしが悪いのでしょうか。この時はなんだかよくわかりませんでした。頭蓋骨と肩甲骨、尾てい骨の3点で体を支えると明らかに体が痛むので、横になってみました。すると、腰骨、膝、肘、肩の4か所に重さが分散され、あおむけより幾分楽になりました。わたしは横向きの状態で眠ろうと努力しました。

 

 

「さおり、んーー」

 

男は苦しむわたしをよそに、気持ちよさそうに横になって、おやすみのキス(とおそらくその続きも)を求めてきました。こっちは身体を1ミリも動かしたくないので、キスに応じたくないと伝えました。体が痛いので、無理言うなと。

 

すると、男は静かに怒り始めました。

 

「床の上に寝るのは修行になっていいんだよ。それをできないってことは、人としてどうかと思うよ。人のうちに来たら、郷に入りては郷に従えって言うでしょ、それもできないってどうかと思うよ。泊めてもらっておいて、つきあってるのにキスも嫌がるとか、どうかと思うよ……」

 

夜中に読経のように怒りの念をぶつけられ、わたしはもう我慢なりませんでした。

 

その駅からわたしの住む駅までの終電は終わっていましたが、近くまでは帰れる。駅から30分歩きさえすれば、自宅に帰れると知っていたわたしは、荷物をまとめて男の部屋を出ました。夜風の冷たい、初秋の日でした。

 

 

それでも別れなかった

みなさん知ってると思うんですけど、わたし、意外と男と別れないんですよ。正確には、別れそうになると相手がいとおしくなって、なんかずるずる付き合っちゃうんです。だらしないですよね。ええ、わかってます……。

 

その「床男」ともずるずると付き合いが続き、床男は「家にマットレスを買ったから、今度こそ大丈夫、泊まりに来て」と言いました。

 

マットレスが敷いてあるなら寝心地はベッドや布団に近いはず。わたしはOKして、泊まりに行きました。グレーのマットレスが、部屋のほとんどを埋めるかたちで敷かれていました。ずっと敷きっぱなしなのだそうでした。

 

マットレスは何度か床男が寝たため、床男の体毛が何本もついていました……。仕事から帰ってそのままの靴下でマットレスの上で食事をしたりするためか、マットレスには足のにおいや食べ物の汁のにおいがついていて、不愉快でした。(わたしはシャワーを浴びたあとしか寝室に入らないし、寝室で食事なんて絶対しません。もしもワンルームだったら食事はキッチンのシンクのところでするか、いっそ外食だけにしてしまうと思う)

 

嫌で仕方がなかったけれど、寝心地が良ければ、タオルなどを敷いて寝ようと思い、横になってみました。

 

 

「ゴリッ……」

 

 

マットレスは、想像以上に薄いものでした……。

 

ほんの3~4センチのマットレス。その上に寝るとすぐに体が床についてしまう。緩衝される痛みは、わずかなものでした。肩と肩甲骨と腰骨とお尻が痛くて、泣きそうになりました。

 

床男はわたしがマットレスに寝たのを見届けると、自分もごろんと横になり、体を求めてきました。

 

「やっとこれで、できるね……」

 

出来るかボケェ!!!

 

もう、限界でした。その男とはそのことがきっかけですぐに別れてしまいました。どうして彼は、せめて普通の布団一式を買ってくれなかったのでしょうか。

 

 

とりあえず、今回の人生でもう二度と床で寝たくないです。

 

 

最初の、ガチで床で寝たときに、20分くらい床の上でウトウトしてみたのですが、たったそれだけで起きたときに体がこわばっていて、全身が痛かったです。あれで一晩寝たら体がどうかなっていたと思います。

 

床男は、床の上で眠ることで体が鍛えられると信じ込んでいたので、きっと今も床で寝ていると思います。勝手にしやがれ。

 

 

それじゃあ、また明日!