こんにちは、日本で会社経営をしている、かんどーです。
ブログ読者の方はもうご存知ですが、わたしは来週からセブ島へ行きます。部屋も借りての移住となります。
そんなに長く海外滞在する経営者いるか?
わたしの知る限り、もともと海外展開していたり、貿易関係の会社でない限りいないですね。もちろん探せばいるのかもしれませんが、わたしの知り合いにはいません。
どちらかというと反対で、「会社」を経営していると、万一の事態に備えて社長はあまり長く日本を離れない傾向が強いです。離れられない……という声も聞きます。
実際、今回のセブ行きを知った何人かの経営者の方からこんなことを言われました。
「よく行けるよね、ウチは僕がもう一人いないと無理」
確かにそうなのだと思います。わたしよりはるかに社長歴が長い方や、わたしよりずっと責任感の強い方、その分野において他社の追随を許さない経営をしている方々ですから、これは当然のことだと思います。社長がそれだけ頑張っているからこそ求心力も生まれます。わたしはそれを素晴らしいことだと思います。できるなら、自分もそうありたかった。
自分をもう一人作る方法
ただ、わたしの場合はもう生命の訴求レベルで「海外で仕事をしないと生きていかれない!」という危機的状況でしたので、行くしかなかったのです。あのまま日本で仕事を続けていても、伸びなかったと思う。海外起業を経てまた日本の仕事に戻るなら、話は変わってくると思うのですが。
とにかく、やってみなきゃ気が済まなかったので、「自分が海外へ行っても会社が回る方法」を考えました。
結論は簡単です。
「自分をもう一人作る」
これを、分業制にする感じです。人ってそれぞれ個性がありますから、誰かの代わりを100%こなせる人間なんていないんです。なので、自分の仕事をいくつかに分ける。わたしの場合なら「会社の方向性づくり」「人員手配」「事務作業」「案件Aの管理」「案件Bの管理」「現場業務」というふうに分ける。
この中で「会社の方向性づくり」これだけは、どこにいたって自分がやらなきゃダメです。ただしこれは、自分が動くことが方向性づくりになっていたりするので、私の場合は「海外で働くこと」「飲食店経営」がうちの会社の方向性の一つということになります。これは自分の背中を見せることと、定期連絡、3か月に一回社内のみんなに会う機会を作れればOK。
あとの「人員手配」「事務作業」「案件Aの管理」「案件Bの管理」を、適任者に振って行けばよいことになります。
「人員手配」と「事務作業」→Kさん
「案件Aの管理」→Tさん
「案件Bの管理」→Mさん
こんな感じでお願いし、当然ですが増えた業務量の分、昇給、報酬の増額まで設定し、その業務を受け持ってもらえるよう2か月くらいかけて業務以降していき、引継ぎ完了という形になります。
「現場業務」は日本にいないとできないので、これはお休みするということになります。この分の売り上げが下がることは必至なので、あらかじめその分の売り上げを穴埋めできるようにしておかなければなりません。
「自分がもう一人欲しい」の考えは捨てた方が良い
厳しい言い方になりますが、「自分がもう一人ほしい」という考えは思考停止だと思います。そもそも経営者になっている時点で、仕事に向けるパッションの絶対量が普通の人と違うということを理解していないとならない。そこで「自分がもう一人ほしい」なら、経営経験のある人か、将来経営者になりたい人しか選べません。
でも、そんな人めったに見つからないし、見つかってもいずれ独立してしまうから、「会社としての戦力」にカウントできない。ただの「社長代行」になってしまったり、最悪乗っ取られてしまう可能性も。
それよりは、自分の会社で働いてくれている人の能力を今よりもう少し出力してもらって、自分の仕事をどんどん任せていく方が、最終的に会社が強くなると考えています。
そもそも、小さい会社に入ってくる時点で、「自分の采配、裁量で仕事をしたい」という考えを持っている人が多いように思いますので、仕事はどんどん任せるほうが健全に回っていきます。いつまでたってもわたしが指示を出してスタッフが動く……なんていう状態は、どちらもきついので早くやめたかったのです。
スタッフが自分で考えて動き、失敗体験も成功体験も積んで責任者となり、交渉事も自分でするようになって、やがて新しいやり方を提案して会社を動かしていく……そういうスタイルの会社にしたいんですね。
わたしは絶対「ノー」とは言いません。「やってみましょう」としか言いません。
※思考停止して「やってみましょう」って言ってるわけじゃないですよw やることに意義があるから、ほとんどのことをやろうと言っているのです。
忙しさから解放されたか?
最後に、「自分がもう一人欲しい」と言わず、業務を分担して振り分けると言うやり方を用いて、海外での仕事ができるようになったわたしですが。
忙しさからは解放されていません。(←w)
(6時間とか焼き続けてた……手痛え)
別の意味での忙しさに翻弄されています。でも、今までと違う言語で、今までと違う脳の使い方をしているので、この年齢ですが自分がどんどんやわらかく、成長していくのを感じられます。(英語は使えば伸びるので当たり前なんですが)
一瞬一瞬をとても大切に生きるようになりました。
もしも今、自分の身体が空かないから、やりたい新規事業に挑戦できないという方がいるのなら、もう一度社員の顔を見て、何か一つでも自分の仕事を振ってみて欲しいなと思いました。頼られると力を発揮する人って案外多いです。実力より上の仕事を振っても、案外成功させてきます。
わたしが楽観的なだけかもしれませんが、信じることをやめてしまったら、何もできないと思う。だからわたしはずっと、人の持つ大きな力を、それを動かしている目に見えない力を、信じ続けているのです。
宗教じみててサーセンwww
それじゃあ、また明日!