音楽と金の話を一緒にするな! と怒られたので反論します
こんにちは、最近音楽活動についてのわたしの考え方をブログに書いていました。それは一般的には「お下品」だから口に出さない方が良いとされている「お金」の話もからめて記事にしています。
音楽活動をしている方にとっては、嫌な記事だと思う反面、「あれ? 私あのライブはお金もらって出演して良かったんじゃないの?」という気づきを与えることができたと思っています。誰も口に出さないならわたしが口に出しますよ。
そんなわたしのブログを読んで、過剰反応しているアカウントがこちら。いきさつを知りたい方はこちらの記事も読んでください。わたしがボロクソに叩かれていますw いつものことだけど名指しで叩かれるのははてならしくて好きです。
punkrockers.hatenadiary.com
整理していきましょう。
わたしの音楽に対する気持ちは、
「曲作ってる時間が幸せ」
「早く演奏技術が上がって、表現力の素晴らしいボーカルさんにわたしの曲を歌ってほしい」
「作詞は自分ですると曲の良さが消えることがあるから、ちゃんとできる人に頼んで最終的な完成度を高くしたい」
こんな感じです。
ただ、まだ活動を始めたばかりだし、自分の曲は自分で歌って人に聴いてもらうことになります。その際わたしの歌に対する矜持があります。
「自分が必死で作ったメロディと、作詞家さんがつけてくれた歌詞をきっちり伝えるため、現段階では演奏を完璧にすることと歌メロを外さないことを最優先にする」
「歌は空中に放たれた時点で、聴いてくれている人のものである」
わたしは綺麗ごと言って演奏力のなさをごまかしたり、雰囲気で聴かせるような音楽をやりたくないのです。
「わたしの大切な友達を思って(グスン)つくった歌です(グスン)……」
「わたし……全然うまくないけど心を込めて歌うから聴いてね(グスン)……」
こういう演出で、ライブに来てくれた方に「歌」=「わたしの気持ち」であることを押し付けて、無理やり感動させる手法だって取ることはできますよ。でも、そういうことはしたくなかった。
わたしのライブに来てくれる方は、わたしの破天荒な生き方や、すぐ次の事を始める思いっきりの良さを好きになって来てくれています。歌に込めた想いというよりは、「かんどーさんが今何をしているか」を見に来てくれているのです。
それであれば、今できる最高のパフォーマンスを、きっちり出していこうというのがどうして「心のこもってない音楽をしている」ことになるのでしょうか?
心をこめて料理を作るとか、精魂込めて仕事をするとかは、ある一定以上の技術がある人のみができる「マルチタスク」なのです。まだ作るのが精いっぱいの料理であれば、レシピに忠実に、タイマーを見ながら作るのではないでしょうか。
音楽も同じです。脳のリソースを「きもちこめる」に割くのではなくて「作った曲をなるべく再現性高く演奏する」に割くのです。
今回わたしに言及してくれた方は、2017年12月にわたしにアコースティックギターをくださった方です。もう感謝してもしきれない。ステージでも必ず言っています、このアコギがスタートになったんですよって。
言及してくれた方はこう続けます。
「音楽をやるのに金の話をするな」
これについては明確に反対意見を提示します。日本の音楽業界がどれほど腐っているか、バンド活動が中心で、そして歴の長いあなたには見えていないものがあります。
今すっごい問題になってるじゃないですか。女性アイドルを騙してAVに出させたとか、ギャラも払わずにアイドル活動させて過労死させたとか。そういうのは氷山の一角です。アイドル活動もシンガー活動も、本来お金をもらってするものです。
あなたのように古株の方が「金じゃねーよ、ハートだよ」「好きだからやってるんだ、金なんて関係ねえ」と言い放つ限り、音楽業界は変わりません。
「好きでやってるんだから、お金が欲しいって言っちゃいけないんだ……」
という不幸な若者をつくります。これは絶対にダメです。
ライブハウスでは、集客した分のチケットバックがいただけます。(2回ライブをやって経験済み)もちろん、わたしにとってはチケットバックよりその日来てくれた方がくれたお花の方が嬉しかった。でも、それを演者側が大声で言ってしまったら、
「コイツは花束がもらえたらタダで演奏するんだな」
と付け入られるすきを与えることになります。だからわたしはお金にこだわり続けます。ライブハウスと自分が対等な立場であるために。
熱いハート? 好きだからやってる? お金の話は音楽と一緒にするな?
知らねーよ。
そんな常識はあなたの世界でやってくれ。わたしはわたしがこれからかかわって行く音楽活動をする人たちが、搾取されたりしないように、これからもすすんで汚い言葉を言っていく。あなたの常識ではわからないかもしれないけど、若い人が搾取されているのを見るのは昔の自分を見ているようで嫌だからです。
わたしはわたしが悪者になってもいいから、音楽の話とお金の話は一緒にします。搾取構造を減らせるように活動します。
そして応援してくれる方には、「来て良かった」と言っていただけるものを必ず提供していきます。
それは「心」や「気持ち」でなくてもいいはずなんです。
「良い曲」であったり「良い出会い」であったり、「新しい世界を見た体験」であったり、みんなそれぞれでいい。そんなことはあなたが決めることでもなければ、わたしが決めることでもない。ライブハウスに足を運んだ時点で、ライブハウスでの時間はお客様のものじゃないですか。
こんな無意味な議論するのはやめて、お互い自分を応援してくれる人のほうを向いていきましょうよ。
最後になりますけど、あなたがくれたギター、先日弦を張り替えたらとてもいい音がして、わたし漫画みたいに喜びました。いろんな人がいろんなギターを持ってライブハウスに集まるけれど、わたしはあなたにもらったギターに自分で弦を張って、自分で作ったメロディと作詞家さんが作ってくれた歌詞を最大限表現できるように「演奏に夢中」になっています。
きっとあなたは、わたしにこういう話をしてほしかったんでしょうね。
そう思ったから、今日は素直に書きました。
この記事があなたの心に届きますように。
それでは、また。