朝比奈あすか著「あの子が欲しい」 シューカツ未経験の私が現代のシューカツを知れた本
今週のお題「最近おもしろかった本」
こんにちは。仕事は接客、趣味はジョギングと読書の貫洞です。
先日、初めて朝比奈あすかさんの小説を読みました。
接客業に携わる者として、なんていうか他人事とは思えない本で、読み入ってしまいました。そして、もっとこの著者の本を読みたい!!と強く思いました。
それで読んだのがこちらの小説。
「あの子が欲しい」
舞台は「IT企業の採用担当チーム」であり、主人公はそのチームのリーダー志帆子です。社風は自由でやりがいがあり、社長もメディア露出が活発で勢いのある会社。しかしサービス残業やパワハラなどの噂がたち、いわゆる「ブラック企業」扱いされてしまっている状態。そんな中、何とか優秀な人材を採用するのが志帆子たちの仕事。
受けるほうも必死なら、採るほうも必死。お互いの心理戦や会社間の攻防が緻密に描かれています。
そこにもうひとつ、サイドストーリーで「会社の近くの猫カフェ」で起こるエピソードが同時進行していきます。(猫カフェで癒される志帆子に超共感w)
…働く女性は大変だよなぁと共感するところが大きかったです。
そして、作中に出てくる就職活動をめぐる企業のいやらしい手口や学生の妙な小賢しさは、とても生々しかった。これがすべてではないと思いますが、今の就職活動の一片を感じることができました。生ぐさささえ感じました。
わたしは就職活動をしたことがないので、疑似体験ができた感じです。(今は採用側の立場で読むべき年齢ですが)
現代に生きている人に必要なスキルは何か、を考えさせてくれる小説でもあります。人は思い通りには動かないものだと痛感する一幕もあります。
【個人的所感】
一気読み度・・・★★★★★
エンタメ度・・・★★★★☆
社会派度・・・★★★☆☆
女性向け度・・★★★★★
泣ける度・・・☆☆☆☆☆
笑える度・・・☆☆☆☆☆
考えさせられる度・・★★★★★
とても面白い小説でした!
朝比奈あすかさんの小説はあと2冊買ってあるので引き続き読みたいと思います。
では、また!