こんにちは。仕事は携帯ショップの接客業、趣味はランニングと読書の貫洞です。
とうとうこの瞬間が来たかーって感じなんですけど、ある携帯ショップで、二年前にわたしが機種変更の機種選びを担当したお客様がご来店されました!
キャリアショップで機種変更と言うと、基本二年単位なんです。わたしは会社を立ち上げて初の、二年越しの接客を味わいました! 社員のような形でショップスタッフとして働いていれば当たり前のことかも知れませんが、わたしは販売員としてあちこちのお店で仕事をしますから、なかなかこういう機会はないんです。
お客様はわたしを覚えていてくれました。わたしは最初は思い出せなかったのですが、お客様が手に持っている機種を見ると、二年前わたしがイチ押ししていた機種でした。あ、もしかして…と会話をしていると、やっぱりそのお客様でした!←思い出すの遅い
※わたしは人の顔が覚えられません。機種からひも付けて思い出しました。キスから始まる恋もあるけど、機種から始まるドラマもあります。
翻って、わたしは、2年前に機種変更を担当したお客様に再会できました。
週末だけですが(しかも毎週ではない)、そのお店で仕事をするようになって3年目です。3年という月日の一部を、ひとつの場所で過ごせたことにすごく感謝していますし、そういう環境があることをうれしく思います。
わたしはあまり器の大きな人間じゃないので、一度に抱えられる案件が少ないです。でも、抱えた案件は責任を持ってやり通したいですし、案件で絡んだスタッフさんやお店のお客様とは、強い絆でもってつながっていたいと思うのです。
さて、携帯ショップの接客に対して、みなさんいろんなことを感じていると思います。長時間待たされるとか、押し売りのような接客をされたとか。
いちスタッフの立場として話しをさせてもらうと、混みあっているときは待ち時間が長くなってしまうことがあります。プランを変えに来ただけのお客様に、光回線やタブレットの提案をさせていただくこともあります。
でも、これらはすべて、わたしたちスタッフが「どんなに一生懸命やっても起こりうることだと理解してほしい」のです。
わたしたちスタッフは、開店時間や閉店時間はキャリアのルールを守らなければなりません。このお店はすごく忙しいから朝6時に空けてしまおう、とかはできないのです。来店予約システムも、導入されているお店と、されていないお店があります。導入されていないお店では、対応できる混雑緩和は、所詮人の手で行える範囲内なのです。
売り方については、わたしたちはキャリアから達成するように言われている目標に対して、忠実に動かなければなりません。そのためには、1%でも買ってくださる可能性があるお客様にはお声がけをする、という接客姿勢になります。来たお客様の用件だけを捌いていても、携帯ショップは経営が立ち行かない状況に置かれているのです。
そして、販売目標と同時に「お客様満足度」も高めなければなりません。ですので、接客は丁寧でしっかり提案もする、というのが今の携帯ショップの「最適な接客スタイル」ということになります。※この最適、をいかに目の前のお客様への最適と擦り合わせるかが、この仕事の面白さでもあります。
…そうなると当然、一組あたりの接客時間が長くなります。そして、待ち時間は長くなっていくのです。
わたしからのお願いです。
もし、携帯ショップで対応したスタッフの対応が良かったら、帰り際に「ありがとう」でも「また来ます」でもなんでもいいので「良かったよ!」という意思表示をお願いしたいのです。
当たり前のことをやっている人をなんで褒めないといけないの? という考え方もあると思いますが、もしそこで一言褒めてくださる方がいれば、接客業全体の離職率が下がります。そうすると人員が足りないということがなくなり、待ち時間が緩和されます。
携帯ショップでできることには限りがありますが、「できる限りのことをしよう」と思って働いている人がほとんどです。人間なので間違えることもありますが、なるべくミスを減らし、お客様に気持ちよく帰っていただけるように努力をしています。
『やって当たり前』『満足させて当然』『できない奴はプロ意識が足りない』
そういう思いを少しだけ、ゆるくして、『新人さん? 頑張ってね! また来るから』
というあたたかい雰囲気が出来ると、その人の周りには、その人に最高のサービスをしたくてたまらない人がたくさん集まってきます。
最終的に、その方が店員もお客様も幸せになる道だと、わたしは思っています。
ある人が、
『僕は自分で機種のことをある程度調べておきますが、それでも最終的にショップスタッフさんに相談して決めます。信頼のおけるスタッフさんなので、いつもその方にお願いしています』
とわたしに話してくれました。その人は人生の時間を、携帯ショップで過ごす時間を、少しでも楽しくしようとして、ショップスタッフに対する敬意を持って接しているとのことでした。
この方の行動は、サービスする側にとって嬉しいんです。携帯に詳しい状態なのに、最後の相談を自分にしてくれる、そういう方には知らずに一生懸命になるスイッチが入りますし、肩の力が抜けて、スタッフさんも本当の友達のように接するはずです。
サービス業を『つらい仕事』に押し上げて、時給は高いが離職率も高い仕事にしてしまうと、日本のサービスはどんどん低下していきます。
今一生懸命頑張っているサービス業の人が、これからもこの道で頑張ろうと思える世の中にしたい!
そのために、わたしにできることを毎日、少しでも行動に移していきたいと思います。
では、また。