こんにちは、かんどーです。
ランニングを週5日しているとき、決めていることがありました。
「状況や体調が万全でなくとも、とりあえず走りに出ること」
雨が少し降っている、とか風邪気味でノドが痛い、などの状況すべてをひっくるめて、それでも走りに出る、と決めていたのです。
雨が強くなって土砂降りになり、帰宅したこともありますが、9割以上、結局決めた距離を走って帰宅しています。始めてしまいさえすれば、やりとげることができるのだと実感しました。
この考え方になったのは28歳の時。週5日、しっかり走りこむ「運動する意志」を固めたときです。
ランニングって、結局「できればサボりたい」種類のものです。何か理由をつけて「今日はお休み」にしてしまうことが容易い。そうやって走らなくなるのが人間なんだと思っています。わたしも、寒いとか体調が悪いとか、いろんな理由で走るのを休もうといつも考えていました。
しかし、「状況や体調が万全でなくとも、とりあえず走りに出る」これを決めてからはしっかり走りこめました。具体的に言うと、ランニング初心者が10キロを1時間切るスピードで走れて、ハーフマラソンの大会を2時間で完走するところまで行けたのです。
そして、驚くべき効果は、この考え方が仕事や書くことにも密接にかかわっていたことです。
わたしは仕事を休みません。冬場に熱が出たときは、インフルエンザの検査で陽性が出ないかぎり、少しの熱や頭痛、のどの痛みで仕事は休みません。マスクをして人にうつさないよう、絶対にマスクをはずさないようにした状態で仕事をします。体調が万全でなくとも、70%くらいの力が出せるように自分をトレーニングしてあります。
ふだんから仕事をきっちりしていれば、70%の力で仕事をしても大丈夫。逆に、ふだんは全力を出し切らないように調整することもあります。60%の力でするルーティンワーク。80%の力でする対面接客。お前いつ本気出すんだよと言われたら困りますが、本気を出すのは「それなりに深刻な時」です。
・売り上げ、数字が足りていないとき
・目の前のお客さんが激昂していて、収めなければならないとき
・周りの人が困っているとき
こんな時です。
この時にひょいと本気を出せるのであれば、その70%は間違ってない。むしろ、無尽蔵に自分の力を120%出し切って、本当に必要な時に力を発揮できないなら、それはただのペース配分ミス。
「いつも全力出して!」
が通用するのは、ステージに立つアーティストや、一皿勝負の料理人などです。彼らも、リハーサルの時に120%の歌声は出さないし、仕込みで120%の力を出すことはないでしょう。本気を出すのは舞台の上。
蛇足ですが、ブログについてもそうです。面白いものが書けないときでも毎日更新をしているのは、これがわたしだから。特に商業目的ではないので、「面白いネタができるまで引っ込んでろ!」とは言われないのです。中の人はわたし一人なんでね。
そのわたしが、わたしにこう指令を出しています。
「面白いのが書けるようになったとき、1年前はこうだったなあ、2年前はこうだったなあって思い返せるだろうから、とりあえず毎日書いとけ」
「何の連載も持ってない状態になったらお前、書かないだろ。ブログを連載だと思って、毎日が締め切りだと思って書いてみろ」
ブログが連載っていうのはちょっと言い過ぎですが、何も書かない習慣をつけたら、ほんとに書かなくなる。そうなったら小説より映画を観るようになったりする。自分が文章の世界からどんどん離れていくと思ったんです。
わたしはまだ、喫茶店でコーヒー飲みながら新刊読む楽しみも、脳内に浮かんだことを文章にする楽しみも手放したくないのです。だから、ランニングのときの理論。
「状況や体調が万全でなくとも、とりあえず毎日書き始めろ」
です。状況がかんばしくないことなんていくらでもあります。逆風どころか、陸の孤島状態で救援物資すら届かないこともあります。それでも、とりあえず書いて出すことはできる。この時期のこの文章も、後から翻って読むことくらいはできる。
わたしは、周りから見たら「ありえない状況」でも平然としているらしいです。怒鳴られても表情が変わらないとか、誰も助けてくれない状況でも普段通りの仕事をしているそうです。
あ、うまくいってる。
状況も体調も万全じゃなくとも、とりあえず目の前の作業をこなすことができるようになってました。
もしも何か続けたいことがあったら、ひとつの考え方として覚えておいたら良いかもしれません。「状況や体調が万全でなくとも、とりあえず手を付けてみること」を。
それじゃあ、また明日!
★今日の過去記事★
ガチでトレーニングしています。
接客業コラムは書くのがほんと楽しい。
実はカンボジアで一番楽しかったのはこの日でした。