接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

【読んで損はない】千日太郎さまから寄稿いただきました!【出版おめ!】

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こんにちは、かんどーです! はてなブログで地道なる活動をしている「千日太郎さま」が、地味に出版されました!(褒めてます!) 

 

よくある「ブロガーが出版したっちゃ☆」ではなく、本業の「公認会計士(家と住宅ローンが専門)」として出版した本です。

 

本業でもいい仕事してるのが伝わってきました。(不動産業界に敵を作らないか心配ですがw)

 

 

以下、千日さまからの寄稿文です。どうぞ!

 

 

★★★

 

 

振り向けば書店まわりの千日太郎が立っている

 

かんどーさんことさおりたんの読者の皆様こんにちは!千日太郎です。

 

最近は人生初の著著である “家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本” の営業のために書店まわりをしています。

 

本を買うお客として見た書店

本を売る著者として見た書店

 

全然ちがいます。

 

著者として書店に行くというのは、なかなか出来ないことなので、すごく良い経験になりました。まず書店の入り口にある特設売り場のそうそうたるベストセラー群に圧倒されます。

 

「こんな本に太刀打ちできるわけがない…」

 

早々に心が折られます。

 

「ああ、自分は場違いだな…」

 

確かにそれはそうかもしれません。きらびやかな舞踏会にみすぼらしいドレスで立つヒロインみたいな、そんな心境になります。

 

しかし、フタを開けてみないと分からないのがこの世界です。

 

 

〇1に謙虚2に謙虚、3、4が無くて5に謙虚

書店まわりをやる前に書店まわりしてみようと思うんですけどって編集者に聞いてみたんですよ。そしたら、ちょっと声をひそめて「それって営業の中にはイヤがる人もいるんですよね…でもそれ自体は良いことだと思いますよ」と言われました。

 

これは、著者が空気読まずに書店に迷惑をかけて、その後の営業がやりにくくなるのを危惧されているんです。たぶん世間知らずな人が多いんですよ、私もそうですけど(笑)。

 

書店と出版社と著者の関係とは?

どういうことか?

 

著者は出版社に原稿を売る。

出版社は書店に本を売る。(間に取次があるが省略)

書店がお客に本を売る。

 

こういうことです。出版社と書店の間には契約がありますけど、著者と書店の間にはなーんも無いんです。そこを飛び越して「私の本を売ってください!」と言って回るのが著者による書店まわりというものなんですね。

 

著者による書店営業は基本的に「邪魔」

そもそも、各書店には出版社の担当営業が付いていて、それぞれ営業をかけています。書店員もそうした営業を、時間を割いて受けている。

 

そこを「私の本を特にお願いしまっす」と言ってまわるのが、著者による書店まわりというものの位置づけです。

 

1年間に発行される新刊書籍は約8万点あります。むろん全てが書店に並ぶわけではありません。新刊として書店に陳列してくれるだけでも、めちゃくちゃ恵まれているのです。

 

そうした前提を知らずか無視してか、書店に突撃する著者が多いということです。控え目に言っても「邪魔」なのが著者による書店まわりです。とにかく謙虚に! の精神が大事です。

 

〇著者による書店営業の流れと注意点

ということで、千日が書店営業をして分かった書店営業の流れと注意点をつらつら書いていこうと思います。

 

前の節では脅かしましたけど、都心の大書店以外では著者が来るというのはちょっとした「レアキャラ」です。間違ったやり方をしなければ、むしろ喜んでもらえますし、自分も嬉しいものです。

 

〇書店での自分の本の位置づけを把握する

イキナリ近くの書店員さんに声をかけるとか、レジに行って声をかけるのはNGです。まずは自分の本が書店の売り場の中でどんな位置づけになっているのかを把握します。早い話が自分の本を探します。

 

置いてくださってありがとうございます!

目立つところに陳列してくださってありがとうございます!

 

こんな風に言えるようにしておくんですよね。基本です。同時に書店の中での自分の本の位置づけを把握します。

 

それから、同時に売り場の中の書店員さんの動きに注目してください。レジに行って声をかけるのは原則としてNGです。レジ以外です。

 

〇レジではなく、自分の本が陳列してある棚周辺から攻めろ

レジには必ず誰か店員さんがいますけど、レジに行くのは最後の手段です。レジは書店の生命線です。本を買う人が列を作っているときに、どこの誰だか知らない人間が立ち話をし始めたら…イライラマックスですよね。

 

それで踵を返してしまうお客さんも居るかもしれません。そういう行為は書店の迷惑になりますし、その後の出版社による営業の妨げになるんですね。厳につつしみましょう。

 

それに、ターゲットは棚の担当者です。本屋さんにはいろんなジャンルの棚がありますが、その棚の陳列を決めるのは各棚の担当です。その人に自分の本をアピールし、良い場所に置いてもらい、自作のPOPを飾ってもらって販促するのが目的です。

 

ですからまずは、自分の本が陳列してある棚周辺で作業している書店員さんに狙いを付けて声をかけるのが近道なんです。

 

「あの、私この本を書いた千日太郎といいます。」

 

書店員さんがこっちを見て、話しをする体勢になったら次に続けます。

 

〇アポなしでのアプローチ法

「すごく良いところに陳列して頂いてありがとうございます。お忙しいときに来てしまってすみません。すこしご挨拶させていただいてよろしいですか?」

 

この、お忙しいときに、のくだりは忘れずに付け加えましょう。基本的に大きな書店の書店員さんは常に何か仕事があります。暇なタイミングなんて無いです。そもそもノーアポで行きます。アポなんて取る方がかえって先方がその時間を確保しなければならず、負担が大きいです。

 

書店員さんが応じてもらえたら。名刺を渡して自己紹介です。その時のために、名刺を用意しておくと良いと思います。シンプルな名刺より、その時に何か話のネタになるような仕掛けがあると良いです。

 

例えばこんな感じ。

 

顔写真:「このときはまだ髪が多かったんですよね~」

 

名刺交換でちゃんと名刺を見てくれる人って少ないです。すぐ仕舞おうとするのを引き留めて、短い時間で少しでも記憶と印象に残すために、名刺をネタにするんです。

 

それからおもむろに自作のPOPを取り出して渡します。目的としては、このPOPをディスプレイしてもらって少しでも販促につなげることです。

 

「あの、こんなものを作ってきたんです。もしよろしければ販促にお役立ていただければ嬉しいです」

 

ここで「ありがとうございます」と言ってもらえれば、POPを使ってもらえる可能性は高いです。

 

〇トークは手短に、その場で多くを望まない

あくまで、仕事の合間に対応してもらうのですから、長々と自分語りしたり、本の説明をしたりということはしません。新刊のタイミングで、その棚の陳列を決める書店員に著者の顔を覚えてもらうのと、POPを置いてもらうまでで必要十分です。

 

特設売り場に陳列してほしい…

とか

もうちょっと目の高さになるくらいの列に陳列してほしい…

 

なんてのは、ぐっと我慢してくださいね。そういうのは、出版社の営業の領分です。それにPOPを使ってもらえるということは、より良いポジションをゲットできるということでもあるのですから。

 

〇書店員さんと接してわかった棚づくりのプロ意

いままでの私にとって、書店員さんは本を買うときにお金を払う相手、ないし探している本がどこにあるか聞く相手でした。

 

しかし、私が著者として接した書店員さんは「棚づくりのプロ」だったんですよ。

 

作業の合間にほんの少しの時間接するだけでも、そうしたプロ意識のある書店員さんというのはすぐに分かります。

 

たまたまお会いした書店員さんは9割が女性でしたが…

 

「この本を書いた千日太郎といいます。」

 

そう言って差し出した本に視線を落としたときに、彼女たちの目の色がすうーっと変わる瞬間です。

 

「あ、お客さん」という目から、この本が現在どういう位置づけで、棚の構成単位としてどう売っていくものかということを、ザーッと頭の中のCPUからはじき出しているときのプロの目に変わる瞬間です。

 

なので前にも述べましたけど、本の内容をつらつら説明する必要なんて無いんですよ。プロ意識のある書店員さんであれば、表紙を見た瞬間に書店にとって、自分の担当の棚にとってどういう商品なのか、わかっているんです。

 

そういう事が分かってから書店をまわるのが、むしろ楽しくなってきました。

 

 

〇本と人の出会いを作る書店員さんの棚づくり 

一冊の本との出会いが、その人の人生を変えることもあります。

 

登山家の野口健氏をご存知でしょうか?高校から登山を始め、2005年に25歳でチョモランマに登頂して、当時の七大陸最高峰登頂の最年少記録を樹立した日本人アルピニストとして有名です。

 

野口氏が高校から登山を始めたきっかけは、暴力事件を起こして高校を停学になり、街をふらふらしていたときに書店でふと目にした植村直巳著の『青春を山に賭けて』という本だったそうです。

 

野口氏は当時のことをこのように振り返っています。

 

「最初、ちらっと本が見えたんですよね。で何か気になったんですけど手には取らずにまたぐる~っと店の中を回って、店を出ようかなと思ったとき、またなぜかその本のところにいったんですよね。そして、手にとりました。」

 

こうした、本と人との運命的ともいえる出会いを演出するのが書店員さんの棚づくりなんです。

 

〇自分の本が手に取られるところを目の当たりにしたい!

 

そうなってくると、今度は自分の本がどんな人と、どんな出会いをするのか見たい!という想いがフツフツと湧き上がってきました。

 

結構沢山の書店をまわっているのですが、住宅ローン不動産のカテゴリーの棚ってあんまり人がいないです。おそらく、ほぼ目的を定めてくる人しかいないんじゃないかなと思います。

 

ある大書店で書店員さんに声をかけるために、結構長い時間張り込みをしたこともあったのですが(←ヒマか!)まだ目撃できたことは無いです。

 

なので皆さん、書店に行って千日の本を見かけたら、一度手に取り、素早く後ろを振り返ってみてください。

 

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こんな男と目が合ったらそれは千日太郎かもしれません。

大急ぎで逃げてください。 

 

家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本

家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本

 

 

 

 

★★★

 

……なんか、最後の方ホラーでしたね。。もし書店で振り返って、こんな人が笑顔でこっち見てたら、スリッパで叩きたくなります。アマゾンリンクは一応貼りましたが、書店で買えって書いてあるし……どっちやねんw 

 

個人的には、書店で立ち読みして面白かったら買うのが一番いいと思います。本って最初の数ページでひきこまれるか、そうでないかがわかれるから。

 

 

わたしは全部読了しました。

 

本の内容については、わたしも明日書評をあげます。家を買う人は絶対に読むべきだし、社会勉強になるので(国、役所、民間企業の悪しき慣習なんかもわかります)、ざっと読んでみると、そこらのビジネス書より役に立つことが書いてあります。

 

なんていうか、「家を買う人が読む本」でもあるんだけど、「世間知らずは損をするよ」ということをビシバシ教えてくれる本です。

 

この本が本格的に世の中に出回ったら、不動産業界で働いている人からしたら「カモ客」がいなくなるでしょうね。そして自分に有利な「制度」をきちんと使って、受給できる給付金などをきちんと受け取る人ばかりになるでしょう。

 

 

最後になりますが、出版おめでとうございます! 

 

千日さまのブログはこちら。(サイン本プレゼント企画やってますw)

sennich.hatenablog.com

 

個人的にはこの記事おすすめ。回答が秀逸すぎるw ほんのり下ネタあり。

sennich.hatenablog.com

 

千日さんの更新、中身がぎゅっと詰まってて素敵です。わたしみたいに、ネタが無いときに「パトラッシュ、もう疲れたよ」なんてタイトルで1記事書いちゃったり絶対しません。 

 

でも、どっちでもいいんだよ。書いてる人がちがうんだから(言い訳)

 

それじゃあ、また明日!