こんにちは。仕事は携帯ショップの接客業、趣味はランニングと読書の貫洞です。
わたしは週3日ほど携帯ショップで働いておりますが、不思議なことにここ数年、ロードサイドのお店が多いです。
※デパートの中にあるようなお店を「インショップ」、大通り沿いなどの車で入りやすい立地のお店を「ロードサイド」と呼びます。
■お客様が車を停めるところから接客は始まっている
ロードサイドのお店の場合、お客様はお店の目の前、もしくは近隣の駐車場に車を停めて、お店にやってきます。車を見ていると、ある一定の情報が得られますので、手が空いていたら「ちらっと」お車を見ておくと良いです。車はお客様が選んで買ったモノです。車選びにお客様の性格やこだわりが表れている可能性は高いです。ここで得た情報を接客に生かすのです。
【携帯ショップの場合】
それぞれの車から、どの機種を案内すると効果的かを書いていきます。どれも実際に現場で効果のあったトークです。
例1)プリウスに乗ってきたお客様→それまでの人生を真面目に歩んできた方が多い。プライドが高い場合も。プリウスはそこそこ高いクルマだけど燃費が良い車。携帯を買う場合も価格より性能(バッテリーの持ちやデザイン)を気にするかな、と頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
例2)アウディ、BMW、メルセデスベンツに乗ってきたお客様→いわゆる外車なので、お金を持っている可能性が高いです。接客トークの中で価格訴求はダメ。「こちらが一番安いからおすすめです」より「こちらが一番性能が高いです、ちなみにコストパフォーマンスが良いのは~」と、価格<性能でご案内した方が良いです。
外車を買う人は、大胆なことを決めることが楽しい人です。その時の携帯ラインナップの中に大胆なモデルがあれば、提案してみると良いでしょう。
例3)ファミリーカーに乗ってきた、家族連れのお客様→ご家族で一括請求を組んでいる場合、「全部でいくら」という合計金額を気にするお客様が多いです。なぜか一人だけ他社の携帯を使っている場合などは、乗り換えを検討していただいたり、「合計で○○円となります」「ご家族4人で○○円に抑えられますよ」などの言葉が有効です。
しっかし、携帯って美しいですよね…
車もフォルムの美しいものがあるように、携帯にも美しいものが多くあります。
そんなふうに思うのはわたしだけでしょうか。
さて、上記のように、車種も貴重な情報ですが、実はもっと大事なのは 車の「停め方」 です。急ブレーキでななめに停めるお客様は、
・急いでいるから早くして! というお客様
・クレーム
・体調が悪いなどのイレギュラー
の可能性があります。こういう車が来たら、手が空いているならばお車の近くに駆け寄り「もしかして何かお困りですか?」等お伺いに行くのが有効です。(体調が悪そうな場合は手助けを)
クレームの場合はその場で怒鳴られることもありますが、店内で爆発するより被害が少なくて済みます。(ドアを壊されなくて済むことも)あとは、わざわざ店員に駆け寄られることで、お客様は怒鳴りにくくなります。理性的に話ができるようになります。
■運転が微妙なお客様が来店した場合
何度も切り返しをして、停めにくそうにバックしてくるお車(運転が微妙)が来たら…ご来店して開口一番、
「いらっしゃいませ! (ここから小声で)お車、丁寧に停めていただいてありがとうございます」
このようにお声がけすると続く会話がスムーズです。かなりのパターンを試しました。以下、わたしの失敗例を書いておきます。
失敗例1)「大丈夫でしたか?(苦笑い)」「大丈夫でしたか?(ガチ心配)」
この声かけですと、無視をされることが多くありました。ほっとけ! みたいな感じになります。
失敗例2)「停めにくくてすみません(謝罪)」「停めにくかったですよね」
以前書いた「ひもじかったとですね※注」と同じ感じで、微妙ーな空気になります。いや、停めにくかったよ、だから何? みたいな顔をされます。
注:「ひもじかったとですね」が書いてある記事
お車の話題には触れない、というのも手ですが、明らかに運転に疲れきっている表情のお客様に、ちょっと笑って欲しいじゃないですか。それで「慎重に停めていただいて、ありがとうございます」とまず感謝の気持ちを伝え、「免許取ったばっかりなんです」等のお返事がいただけたら、続けて「良かったら、近くにもう少し停めやすい駐車場を用意してあります。ここ、正直停めにくいですよね」等の世間話を挟んでいきます。
「わたしもバックでここに停めるのは苦戦します。車と車の間って停めにくいですよねぇ。どちらか空いていれば寄せ気味に停められるんですけど」
等、お客様のテンション次第でちょっと付け加えることも。
■まとめ
運転が下手な人は、好きで下手なわけじゃない。そして、そういう人は運転が終わってどっと疲れてます。
「下手だと言わない」
「わざとらしく謙(へりくだ)らない」
「可能ならお茶をお出しするくらいの気持ちでリラックスしてもらう」
前提として「ぶつけなかっただけ素晴らしい」という気持ちが大事です。(わたし運転が下手なのですが、いつも目的地に到着するたび、こう思ってます)
上手にお車来店のお客様を接客して、気持ちよく手続きをしていただきたいものです。そして、ナビが壊れてしまった時のためにタブレットを全力でおすすめします。
欲しいって思ってくれたらラッキー。明るくいきましょう!
それじゃあ、また明日!