接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

第五回~hontoで学ぶ~阿部佳さんと考える「どんな人も満足させるおもてなし」

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こんにちは。仕事は接客業、趣味はランニングと読書の貫洞です。



昨日、こんなイベントに参加してきました。

plaza.dnp

 

 

阿部佳(あべ・けい)さん。
グランド ハイアット東京の現役コンシェルジュの方です。

ホテル業界では、知らない人がいないくらいのすごいコンシェルジュの方です。テレビ番組「プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演していたので、見た方もいるのでは。


この方が「どんな人も満足させるおもてなし」というテーマに沿って講演をされるとのことで、即応募、無事当選して参加してきました。(無料イベントです)



当日、会場で本を買うと抽選会に参加できるとのことで、本も購入。


お客様の“気持ち”を読みとく仕事 コンシェルジュ

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開場前にこの本をほぼ読んでから阿部さんとご対面。最前列に座っていたので、とても近くでお話を聞けました。




■阿部さんのお話

まず、開始するやいなや

「今日のテーマ、おもてなしっていう言葉が入っているけど、私はこの言葉、普段使わないですからね。あと、満足させるっていう言い方もしない。満足ってお客様が感じるものであって、こちらが“させる”とかそういうものじゃないから」

という一言。わたしは、あーこの人職人だ…と思いつつ、来てよかったなとこの瞬間に思いました。こと接客に至っては、きれいごとを並べる人の話を聞いても仕方がないからです。


お話の内容は、コンシェルジュという仕事について、ホスピタリティ業界全体について、実際の体験を交えながら進んでいきます。印象的なエピソードを書いておきます。


・たとえば「○○ってどこですか?」って聞かれて、そこへ行くまでの電車のチケットとかそういうのを用意するのは、ただの「手配」。そうではなくて、お客様がそこへ行ってどんなことがしたいのか、他にどんな楽しいことを体験させてあげられるだろうか? って考えるのがコンシェルジュ


・どうやったらお客様の立場に立てるか? ってよく言われるけど、お客様の立場になった「私」が物事考えてたらいつまでたってもお客様の気持ちなんてわからない。お客様自身になって一緒に物を考えなくちゃ

・すべての答えはお客様の中にある。だからとにかくお客様を「見る」よね。見るっていろんな漢字がある、見る・観る・診る・視る…とにかく「見る」の

・コンシェルジュっていろんなもの見てメモ取ったりするのが癖なんだけど、なんでもかんでも、とにかく情報は手に入れて、街中の人の会話も聞いてる。本もたくさん読む。そうすることで疑似体験ができるから、どんなお客様の会話にも付いていけるようになる

・例えば明日の朝早いフライトで帰るお客様がいたら、朝早い時間でも動いている交通機関を案内する、リムジンバスとかタクシーとかを手配する。そこまでは当たり前で、そこから先、たとえばモーニングコールしますか? とか朝食どうしましょうか? とこちらから聞いて初めてプロ

・常に「お客様になにかできることはないか?」「もっとないか?」って考え続けるの。休みの日も新しい施設とかできてたらすぐ見に行っちゃう。だって自分で見て話したいじゃない?

・コンシェルジュは「NO」を言わないっていうけど、あれは嘘。私は「NO」も言う。だけど、必ず代案を出すことで「NO」に羽をつける。飛び立てるのよ、「NO」が


・お客様が行きたいレストランが休みだったとして、すぐに「代案」を出したくなるけど、それより先にすることがある。お客様と一緒に「お休みで残念ですね」という共感。人は共感されると相手を味方だと思う。これによって次に出す「代案」を受け入れやすくなってくれる(し、携帯業界なら自分に敵意が向かないだろうと脳内補完)



…すごくないですか?

脳内で自分の携帯ショップでの接客に変換しながらメモとってましたけど、脳が休まる暇がないくらい、魅力的なお話でした。

阿部さんの接客には「自己満足」がひとかけらもないんです。

すべてお客様主体。高級ホテルだからそうできるっていうのもあるかもしれないけど、携帯ショップで働くわたしも、お客様に対して思っていることや考えていることはほぼ同じでした。




その後の質問コーナーでは、いろんな質問が出ました。

・負のオーラを持ったお客様にどう対応したらいいか
・諸外国のサービスと比べて日本は今どうで、これからどうあるべきか
・モチベーションを上げるためにはどうしたら?
・ある応対で私はこう答えてしまったが、どう答えるべきだったか?
・携帯ショップの接客は得られる満足より消耗が激しいのだが、どうしたら離職することなくモチベーションを保てるか?


最後の質問わたしですw

これには少し迷って

「コンシェルジュの仕事も華やかなのは三割だけで、あとの七割は地味な調べ物とかそういう仕事。それも含めて好きになれないなら、無理にその仕事をしなくていいと思う。正直、それも楽しめるようになっていかないと。私は楽しめちゃう。第三者目線で、ホテルのコンシェルジュを演じてる自分を見てるから。

もし携帯の仕事で、楽しいことより消耗の方が激しくて、気持ちがもたないのなら、それはどうしようもないかもしれない。でも、日々の仕事の中でほめてあげたり、あの接客は素晴らしかったねって認め合ったりすることで、消耗を上回る満足を得ることは出来るかもしれない」

と答えていただきました。変な質問なのに、真摯な答えをいただいて、ちょっと沁みました。



最後に抽選会! 阿部さんの働いている、グランドハイアットのお食事券5,000円分が、来場者1名に当たるとのこと。阿部さんがくじの箱から紙を引きます。



「202番の方!」

「えっ」








スミマセン当たりました。

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近日中に、グランドハイアットでランチ食べてきます。



購入した本にはサインも入っていました。


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想像していたよりずっと考え方が「職人」でした。ホテルの接客も携帯ショップの接客も、結構通ずる部分があるんだなと思いました。

サービスをする人は、専門職という考え方で自身の仕事に誇りを持っているところも素敵でした。

携帯ショップの接客では、どうしてもクレーム対応に目が向いてしまうけれど、日ごろの接客スタイルには、もう少しこういう「ホスピタリティ」があふれていても良いのかも知れない。携帯ショップに最適の形で、少し試してみよう。

好奇心旺盛、という点でとても波長の合う方でした! めっちゃ楽しかったです! 



hontoさんのイベントは以前にも参加しました。

ちきりんさんのイベント。これもhontoさんのイベントでした。

keisolutions.hatenablog.com

 

いくつになっても学ぶっていいものだわ。



それじゃあ、また明日!



☆今日の過去記事☆


 

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