痛くてちょっときわどいことを書きます。お食事中の方は読むのをお控えください。
わたし、体に余分なものがあるのが嫌なんですよ。もうこれは感性というか性質だと思う。余分な贅肉も嫌だし、長すぎる髪の毛も嫌。爪が長いのなんて絶対に嫌。常に深爪だし、耳掃除はやりすぎっていうレベルでやる。
鼻の毛穴につまった汚れを落とすパックにハマりすぎて、鼻が取れるんじゃないかと思うくらいバシバシ角栓を取ってた時期もあった。気持ちいいから。爪を切るのも気持ちいいから切るのだし、鼻の角栓も同じこと。
でも、おへそのゴマだけは取りすぎちゃいけない。
その日は風邪気味で、体調が悪いまま夜を迎えたから、夫にお願いして寝室に一人で寝させてもらってた。広いベッドに自分一人で、寝返りをうったりゴロゴロゴロと転がったりして、夫に怒られないのをいいことにずっとスマホをいじったりしていた。(夫がいると一定時間で取り上げられて「もう寝なされ」と言われる)
スマホに飽きてうとうとと眠る。浅い眠りから目が覚める。何かしたいとムラムラしてくる。でも周期的にソッチじゃない。道具を使って遊びたい気分じゃなかった。それで、自分のからだを頭から足のつま先までひととおりタッチしてみた。何かできることはないかって探ってみた。
そうしたら、からだの中心に穴が開いてることを思い出した。その穴は生まれてくるとき以外めったに使わないし、メンテナンスをする必要も特にない。
穴に触れると「ふにょっ」とした感覚とともに、汚れが付いている独特のざらっとした手触りがあった。顔やからだでも、あかすりをする前の肌ってざらっとしているでしょ? あの感じ。わたしはこれ見つけたりとその穴に指を入れた。穴の中はいくつかのひだがあって、ひだをひとつずつこすりあげると、少しずつだけど汚れが取れる実感があった。その感覚がきもちよくて、少しこすっては別のひだをこすり、また少しこすっては別のひだへと移っていった。
すべてのひだをこすり終えたとき、もうたまらなくなって、禁断の「穴の奥」に指を入れた。第一関節のはんぶんくらいがからだのなかに飲み込まれていって、穴の奥をこすると体の中と外の境目のところからぽろ、ぽろ、と汚れが取れた。多分これがゴマって呼ばれてるんだと思った。んっふう……なんかもうどうしようもなく気持ちがよかった…。自慰と同じかそれ以上の快感がそこにはあった。イッたあとの顔になってたと思う。
その穴から余分なものがすべて取れたとき、禁断の「行為のあとの指のにおいをかぐ」という行為へと移った。そのにおいは、初めてうしろの穴を使って遊んだときと同じにおいだった。一瞬で現実に引き戻されて、わたしは手を洗いに洗面所に行った。
目覚めると、おなかがとても痛かった。尿意をがまんしているような、腹筋をたくさんしたあとの筋肉痛のような、笑うとおなかが痛いような、からだをまっすぐにしているとおなかが痛いような、もうお腹をかかえてうずくまるしかないような痛みだった。
眠る前にさんざんもてあそんだ穴をみると、ジトっと変な色の液体が出てしまっていた。液体の色は、限りなくオレンジに近い黄色。
限りなくオレンジに近い黄色の液体が、ジュッと穴から滲み出て、一部のオレンジは空気にふれたことによってざらざらと汚らしく固まっているのを見たとき、ものすごく不安になった。
ネットで調べたら、化膿して手術をしなければならなくなった人もいるようだった。
その日は仕事にならなかった。立ってても座ってても、とにかくおなかが痛くて痛くて仕方がなかった。帰宅して夫に事情を説明すると、「おめはバカか」と一蹴された。わたしの手からスマホを取り上げ、「寝なされ!」と言った。
化膿するんじゃないかと不安だったけど、幸い翌朝にはオレンジの液体は消えてた。
わたしはまたしばらくその穴のことを忘れて暮らすだろう。そうしてふと思い出したようにまた穴のザラッとした手触りが気になって穴のひだをこすり、こすっているうちに高まってきて、ついには穴の中へ指を入れてしまうのだと思う。
だけど、あんなにお腹が痛くなるのなら、もう指を入れるのはやめよう。ひだを少しこするだけにしておこう。そんな風に思った。
それじゃあ、また明日!
☆今日の過去記事☆
…アウトかな?