こんにちは。仕事は接客業、趣味はランニングと読書の貫洞です。
今日は、胃の話です。
胃は、丈夫ですか? あまり気にせずガーっと食べても「満腹、満腹」と幸せになれるなら丈夫な方だと思います。わたしも3年前まではそうでした。あー、食べすぎたー! なんてよく言ってましたね。
でも、3年前に胃を壊してしまい、ライフスタイルごとガラッと変わりました。一度胃を壊すと、なかなか元には戻りません。今日はそれによる弊害とライフスタイルの変化についてお話しします。
■胃はとても敏感な臓器
緊張すると胃が痛くなる…と言いますが、本当に胃は心を映す鏡のような臓器です。キリキリ痛む方もいれば、シクシク痛む方も、また膨満感がある方もいるでしょう。
わたしは3年前のある時を境に、胃と心が直結してしまいました。「ストレスで胃が痛くなり、すぐに吐いてしまう」症状です。…相当きつかったです。体重は7キロ落ちて、52kg→45kgになりました。身長161cmなので、適度に筋肉質な適正体重だったのにガッカリです。マラソンも体力が足りなくてきついです。走りますが…(笑)
また、それまでは、ホラーもスプラッタも大丈夫だったのに、その時以降は「合わない、受け付けられないシーン」を観ると戻してしまいます。大好きなのに観られないのはすごくつらいです。
さらに、人から嫌なことを言われても戻してしまうことがありました。(さすがに今はそこまでひどくないです)具体的にはお客の怒鳴り声が長く続くと「うっぷ…(トイレにダッシュ)おえー…」という感じで戻してしまっていました。個人の人格否定され続けたりすると、帰宅後もその人の顔を思い浮かべてしまって夜中ずーっと「おえー…」。。
何と弱くなったことでしょう。人間、こんなに弱るんだと思うくらい弱りました。
■一度胃を壊すとできなくなること
上記の状態のときは、外食ができなくなりました。「外で吐いてしまったらどうしよう」「レストランのトイレに人がいたらどうしよう」という不安が先に立ち、外食がとても怖くなってしまったのです。「おえー」のスイッチは些細な事で入るので、アレルギーというか、消化が苦手な食材が出てくるだけで恐ろしかったです。
また、それまでは嗜む程度に飲めていたお酒が、胃に沁みてしまうようになりました。。少しでも飲むとしゃがみこむほどの激痛と吐き気がするので、お酒は完全にアウト。今はほんの少し、ビールの(小)なら、口はつけられます。
◼︎夫婦の時間が激減
外食が大好きな夫との時間が一気に減りました。
当初の仲の良かった夫婦から、今のドライな夫婦に変わったのは、これがきっかけだと思います。今も支えあってはいますが、あの時期一緒に食事がとれなかったことと、食べ物のにおいがする夫を嫌悪してしまったことが、未だに心のしこりになっています。
わたしが食べられないから、夫は外で別の人と食事をしてくるのですが、服に着いた食べ物のにおいが合わなくて吐いてしまったことがありました。それ以来、食べ物のにおいがする場合は服をすべて消臭して、お風呂に入るまで近くに来ないでと言ってしまいました。体の調子が悪いとは言え、人間関係をぶち壊す理由としては充分でした。おいしく食べてきた人に失礼ですよね。
レストランなども、わたしが小食であることを受け入れて、嫌な顔をしないところしか行けなくなりました。「もっと食べろ」と言われても無理なんです。。
また、それまで夫婦の趣味であった「ワイン」も楽しめなくなりました。当初、わたしたち夫婦はワインで結びついていましたが、今はわたしが度数の高いお酒を飲めないため、ワインの趣味はなくなりました。
最初のうちは香りだけでも一緒に楽しんでいましたが、今はなんというか、どうせ飲めないモノなので完全に興味を失ってしまいました。同じ時間を使うなら、小説を読んだり書いたりする方が体にいいし楽しいです。夫とワインを飲む時間は無くなりました。
「面白いお酒がある」ということに対しての興味はあるのですが、「へえ! こんなお酒が!」と知識を吸収したら終わり。小説とかでお酒が登場するので、ある程度のことを知っておきたいとは思います。
…という感じで、食事とお酒に制限ができてしまいました。夫との関係にもかなり影響していると思います。もしわたしに子どもがいたら、メシマズ母一直線だったかもしれません。。胃を壊す前に比べて、味に対してものすごく大雑把になりました。食べて具合悪くするより、食べない方が体調が良いのが事実なので(汗)
■良かったこと
わたしは現在、「びらん性胃炎」と診断されており、もう慢性の胃炎持ちという感じです。でも、このおかげで定期的に胃カメラを飲みますから、病気の早期発見には役に立つと思います。
また、暴飲暴食を一切しないので体重が増えることもありません。ちょっと体重が増えすぎたら、食べるのをやめれば戻ります。そもそもの食欲があまりないので、食事を我慢するという苦痛から解放されました。
美味しいものを食べるのは好きですが、多分、普通の人よりはその重要度が低いと思います。結局食べ過ぎたら苦しくなるので、どんなお店に行っても残してしまいますしね。。コース料理とか無理です。立食や居酒屋形式なら食べやすいです。
あとは、小食でも生きていけるので、無駄な食費がかからなくなりました。極論、胃の調子が悪いときは食べないんです。しばらく胃を休ませてあげたい。そんなわけで、お金を使わなくなりました。本を買ったり、行きたい場所へ行く交通費がメインで使っています。
■食べることは、生きること
こんな風に書いてきて、信憑性がないかもしれませんが、わたしは心の底では「食べることは、生きること」だと思っています。日常生活だとつい面倒くさくなって1食2食、食べなかったりしますが、海外へ旅行に行くと必ず「市場」へ行きますし、「現地の人の食事」に強いこだわりがあります。海外だと興味の探求から、1日2食はいただきます。
本当は、たくさん食べられる自分に戻りたいです。なんていうか、今は食べられないことに対する諦めというか、完全にやさぐれてます。自分の体なのに、思うように動かない(消化してくれない)ことに対して苛立っています。結果として「もういい、食べるのめんどくさい」で終わっちゃう。意識していないと体重は減る一方です。免疫力もこれ以上下がってしまうと冬を越せないのではないかと心配です。
■海外で少しずつ「食べる気力」をとりもどす
海外では、普段食べられないものが食べられます。そのとき、わたしは平素とらわれている小食至上主義から解放され、子どものように、初めて食べる食べ物に対して興味を持つことができます。これ、どんな味がするんだろう。これ、どのくらいしょっぱいんだろう、辛いんだろう。
フィンランドの魚のスープも衝撃的だったし、タイのアホみたいに辛くてパクチーが効いた焼き鳥も衝撃的でした。
それらの食べ物にわたしは魅了され、一人でも興味を持って現地の「食」に触れあってきたのだと思います。もちろん、食べ物が体にあわなくて体調を崩すこともありますし、それが精神に影響を与えることもありましたが、それも含めて「あたらしい食」を楽しみたい気持ちがわいてくるのです。
◼︎胃を守ってください
大切な胃。コミュニケーションの要となることもある胃。人生の楽しみの何割かを担っている胃。
本当に、一度壊してしまうとものすごい少食になってしまいますし、いくら味が好きでもアルコールは受け付けなくなります。そうなってからでは遅いです。
一度そうなったら、回復までにはかなりの時間がかかります。わたしも3年前よりはマシになりましたが、今でもラーメン屋さんで麺を半分にしてもらうレベルの少食です。体重も2kg戻しましたが、風邪をひきやすくなりましたし、本当に体力が続かないです。連勤の時はユンケルと気合いで乗り切ってます。
だから、「アレ? なんか胃が調子悪い」と思ったら、ストレスの原因をなるべく取り除いて、できれば胃腸科を受診して、胃を理由にしていいから、生活をやさしいものに変えてほしいです。
わたし自身、せっかくの旅行なのに少食であることがかなりネックになってますし、会食も、たくさん食べなきゃダメそうなのはお断りしています。何より、夫との最大のコミュニケーションであったワインを失いました。たくさん、たくさんのものを失いました。
思えば、わたしの生活からワインが消えて以来、夫婦の楽しみが半分くらいになってしまった気がします。夫はとても寂しそうです。他の方と食事をするときも、夫も一緒に「今日は飲まない」と言ってくれることがありますが、わたしは夫のこんな姿を見たくありませんでした。元気で、豪快で、ワインを愛し、ワインを楽しむ夫とずーっと一緒に食事を楽しみたかった。
夫と行けるお店もわたしのせいで随分減りましたし、申し訳ない気持ちでいっぱいです。わたしがいなければ、夫の人生はもっと輝きに満ちていたんじゃないかと、自責の念で胸が苦しいです。普通に食べられないことは、本当につらいです。悔しいです。
アレルギーなどで同じ思いをされている方もいらっしゃると思います。いろいろと配慮の足りない書き方になっていたらすみません。
本当に、胃はなかなか元には戻らないので、少しの変化を見逃さないでください。わたしもあと1年くらいで、何とか一人前食べきれるように訓練しています。
…アジアは全般的に、一食の量が少ないから旅しやすいんですけどねw
それじゃあ、また明日!
☆今日の過去記事☆