接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

「役員にならないか?」と言う零細企業経営者の心理

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こんにちは。かんどーです。


たまには経営の話でもしましょうか。


わたしは小さな会社を経営して6年になります。今度の8月で7期目を迎えます。社長が現場に出るような小さな会社ではありますが、6年間でわかったことがあるので、誰かの役に立ったらいいなと思って書きます。




「役員にならないか?」と言われたことはありますか?

いわゆる大企業ではなく、中小・零細企業のことです。社長と毎日顔付き合わせてたり、社長自身が営業してる感じの会社では、よくこの手の声かけはあるものと思います。わたしも、過去5人に「役員にならないか」と声をかけ、役員をやってもらっています。(軽い打診入れると8人声かけてます)

 


この「役員にならないか?」には、いくつかの意味があります。


まず、わたしが8人に「役員にならないか?」と声をかけた理由を書きます。



1.その人材を絶対に手放したくないから役員にする

この理由がほとんどです。そもそも、抜きんでた人って、どこへ行っても抜きんでるものです。

今の時代、給料が良い会社へ移る、声がかかったから移籍する。正社員でも1か月前に言えば会社を辞められます。正社員にするだけでは引き止められないのです。だからわたしは、どうしてもこの人は…と思ったら役員にしてしまいました。月に一度の役員会に出るだけと言えばそれまでですが、日常の仕事も、役員かどうかで実はやり方がかなり変わってくるのです。

もちろん、どんな雇用形態であっても実力者はいます。ただ、役員になることで責任感が増し、人によっては重厚感が増します。わたしは「立場が人を作ることもある」と考えているので、それぞれ立場をうまく使って仕事をしてほしいと思っています。




2.その人材のポテンシャルを最大限引き出したいから役員にする

ポワっとしたタイプの人とか、前に出たがらないタイプの人で、ものすごく能力が高い人がいます。言わないだけで実はなんでも出来ちゃったり、要求したことの3倍、5倍、10倍の仕事をしてくれる人です。

ただし、こちらが要求しないとその能力は出さない。どこでブレーキかけてんの? と思ったとき「雇われ」という立場じゃないかと思い当たり、ある人を役員にしたところ、見事に開花しました。名刺が取締役になると、嫌でも顧客からの見る目が変わります。そうなるとその人もやがて、「役員だし、もう少し前に出た方がいいのかな」と前に出てきます。会社としてはこれほどありがたいことはないです。




3.ポテンシャルはあるのに「惜しい」人に対し、賭けで立場を与えてみる

会社のあり方や社長のあり方に口を出してくる人、いませんか? わたしはそういう人は「惜しい」と思うんです。わたしや会社に変わってほしいなら、わたしの前で感情的になるのではなく、上手に根回しをして、変わらざるを得ない状態を作ってしまえばいいのです。役員の2人も抱き込めば簡単でしょう。彼らの口から、自分の言いたいことを言わせればいいのです。わたし簡単に言うこと聞きますよ。

それでもわたしに直接、強い意見をぶつけてくるまっすぐな人。こういう人は「やり方」を覚えたらとても強いと思っています。もともと持っている力が強いんです。一人で生きてきていたり、一匹狼のような人が多いです。わたしは彼らのポテンシャルを最大値まで引き上げて、会社を引っ張ってほしいと思い、声をかけます。

「そこまで言ってくれるのなら、役員会で役員として発言してみない?」と。

しかし今のところ、このタイプの人を役員に口説き落とせたことはありません。過去に3人、このタイプを役員にしようと試みましたが、なってくれませんでした。そのうちの一人は今もうちで働いてくれているので、再度アタックしようと思ってます。







こういう声かけの場合はよく考えた方がいい

上記のように、即役員にならないか? という打診の場合、ほとんど「会社にとってプラスになるから」というポジティブな感情で声を掛けられていると思います。

極稀に、負債抱えてどうしようもないから金出してくれ的な申し出もあるかと思いますが、そんなのは働いていればわかることだと思います。給料が遅れるような状態では役員なんてならない方がいいです。


気を付けたいのは、「〇年後に役員になってほしい」という声かけ。


実はわたしもこの手の声かけをされたことがあります。当時は個人事業主として動いていたので、「社員でもないのになんで役員なんですか?」と冷めた目で返しましたが、実はこの声かけには意味があったんです。



〇年か後で役員になってほしい…というのは、自分は役員になれるんだ!  夢を見させる意味があります。期待をより具体的な言葉で伝えることによって、今のきつい現状を乗り切ってもらったり、今より売り上げを伸ばしてもらおうという意味が込められています。


わたしは完全インセンティブ制の仕事ばかりでしたので、他者からの評価を一切気にしないで働いていました。(売り上げ一位じゃなきゃ営業やる意味無い、という変なこだわりは持っていたけど)


なので、当時この「役員に…」という声かけにも、「固定給より完全歩合制の方が稼げるから、役員なんて興味ナッシング」という思いしか持てませんでした。しかし今となっては、イケイケドンドンの通信系ベンチャーの役員、経験しておいても良かったなーと思います。


ちなみに、「〇年後に役員」と言われた場合に効果的な切り返しとしては

「わたしは今この会社が好きです。でも〇年後に今ほど会社を好きかどうかは自分でもわかりません。今、役員にしてもらうことはできませんか?」

こう聞いてみると良いと思います。ただの夢見させなのか、本気なのかすぐわかります。夢見させの場合は、いろんな理由を並べてきます。本気の場合は手続き的なことや出資金のことなど、具体的な話を出してきます。やる気がほんの少しでもあるなら、ここまで聞いて切り分けをしてみても良いです。


また、役員の人数が多い会社の場合は「あと〇年で〇〇さんが定年だから」という理由もあるでしょう。これはそこそこガチです。その会社が好きなら、その人が信頼のおける人なら、その〇年後までしっかり勤め、役員になりましょう。いざその時になって「やっぱ別の人にしたわ、メンゴ」とか言いそうな人の場合は定期的に飲みに行く等、面倒ですが根回しが必要です。社内営業無しにして役員への道開かずです。




…いかがでしたでしょうか。



そもそも仕事できる人の多くは起業します。自分が仕事ができると思うなら、あなたはいつか必ず起業することになる。


それなら、勉強のためにどこかの会社で数年、役員を経験してみるのも良いと思います。反面教師として見るもよし、部署の立て直しを買って出るもよし、人脈を広げておくもよしです。


役員になってみたら見える景色があります。

社長をやらないと見えない景色もあります。



この景色を一度見てから起業した方が、視野角の広い社長になれます。


個人的な意見ですが、現場でバリバリやりたいなら、社長よりも執行役員などのポジションでプレイングマネージャーをやるのがおすすめです。正直わたしは社長じゃなくて取締役執行役員としてこっちの役割の方が向いてます。でもこれも、社長をやってみて初めてわかったことです。


もしもこれからの人生、もう一度0からスタートするんだったら、わたしなら、

・海外事業部新規立ち上げ 責任者
・〇〇事業の立て直し 事業部マネージャー
・〇〇事業の新規立ち上げ 責任者
・既存事業の強化 マネージャー


上記のような業務内容で仕事を選び、現場にバンバン出て仕事したいです。その上で待遇が「取締役」であれば尚よし…くらいの感じです。


公的な仕事にかかわってみたい気持ちもあります。その場合も上記のように立て直しや新規事業に関わりたいです。


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最後は社長である自分ではなく、人間、かんどーとして素直な気持ちを書きました。

たまにこうして、自分の仕事に対するスタンスを整理すると面白いですよ。棚卸みたいなものですね。


それじゃあ、また明日!


☆今日の過去記事☆

 

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