接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

人生で何度かは勝ちに行くことが必要だと思う

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こんにちは、いつもマイナーチェンジしている、かんどーです。


わたしは、本質的な意味での「勝ち負け」という言葉が好きじゃありません。相手に勝ったとか負けたで判断したくないのです。楽しいか楽しくないかで判断したい。これは旅行にも仕事にも人付き合いにも共通して言えることです。



ただし、必要なときに「勝ちに行く」ことは必要だと思っています。

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人生には、何度か「勝ちに行かなければならない」ときがあるのではないでしょうか。わたしにもありました。


一度目は、歌のオーディションに全然受からなかったとき。このときは、頭をフル回転させて受かる方法を考えました。まず、審査をするのは誰で、どんな人を採用したいのかを事前に知れたら、対策が取れると思いました。

それで、あるクラブシンガーのオーディションを受けるとき、前日に下見に行きました。そうしたら、オーナーらしき人が出てきて「オーディションは明日だぞぉ」と笑ってくれました。この人が審査をするなら、ユーモア、面白さがウケる、そう思いました。そして、この人と今日のうちに少し親しくなっておけば、明日のオーディションでわたしのことを見てもくれないことは無いだろうと思いました。

わたしはそのまま、その日のステージをお客として見て帰りました。オーナーもステージに上がってMCをするお店だったので、客席をよく見ています。わたしのことも何度か見てくれました。これで覚えてもらえた…そう思って帰宅しました。

翌日のオーディションで、オーナーがわたしを見てニヤリと笑った瞬間、わたしは「受かった」と思いました。実際、そのオーディションでは即採用できるレベルのシンガーはいなかったようで、それなら面白そうなのを雇っておこう、ということで採用になりました。わたしは人生で初めて勝ちました。



二度目はお金が全然なくて困ったとき。このときは「フロムエー」を見て「月収100万以上可能!」という飛び込み営業の仕事に応募しました。営業未経験でも誰も仕事を教えてくれない環境で、正直何をして契約を取ればいいのかわかりませんでした。

インターネット回線の設備をマンションに設置するための、オーナー様に対する営業をするのですが、そもそもどうやってオーナーに会えばいいのかわからない。会社から支給されたのは、A4の紙に書かれた「トークフロー」1枚。

とりあえず新宿回ってこい、5件取るまで帰ってくるなよと言われました。正直、何をしていいのかわかりませんでした。横断歩道が赤で止まることさえ怖い。一秒ずつ時間が消えていく。わたしの初日が一秒ずつ目の前から消えていく。5件取るためには、最低でも13時までに1件取っておかなければいけない。どうしよう。10時に会社を出たのに、まだ1件も取れていない。どこに行けばいいのかもわからない。もう12時になる、どうしよう。

わたしは新宿の大きな交差点で上を向いて泣きながら歩きました。わんわん泣きました。そして、無意識に入った路地に、とても古いマンションがありました。そのマンションは、「〇〇荘」と書いてありました。そこへ、バタバタと走ってくるスーツの男の人がいました。彼は一番奥の部屋へ吸い込まれていきました。わたしはなぜか、彼のあとをついていきました。そして声をかけました。

「失礼します、こちらの物件のオーナー様ですか?」
「ああ、そうだけど、何か?」


…ここからはA4のトークフロー通りに話しをして、そのマンションに光ファイバー設備を取り付ける契約を取りました。しかも、運よく裏のマンションもその方がオーナーだったため、2件同時獲得。オーナーの方は、

「設備古いから、ネットくらい付けとかなきゃな。急いでてゴメン、頼むよ」

と言ってくださいました。わたしは12時半の段階で、2件の契約を取ることができました。


そこでわたしは気づいたのです。オーナーはその物件に住んでいることもあるんだなと。そして、住んでいなければ住人に聞くなりなんなりして、許可を得る方法を考えればいいのだ、と。そこから新宿の裏手に回り込み、同じように少し古い物件を見つけて、1時間半で1件ずつ、着実に獲得していきました。

18時半に5件目を獲得し、あと1件…と粘っていると、会社から電話がかかってきました。

「かんどーさん、取れた?」
「はい、今5件です、あと1件取ったら帰ります」
「…いや、もう戻ってきて」

会社から戻るように言われ、わたしは帰社しました。上司はわたしがインチキをしていないか見定めたかったのでしょう。5枚の書類と物件情報を、パソコンで照らし合わせ、過去に別の営業が獲得した物件と重なっていないことも確認し、大きくうなずきました。

「うん、素晴らしい」

うさんくさい会社でしたが、この放任がわたしを強くしてくれました。そして、たった一瞬目の前を通ったサラリーマン風の男性に声をかけていたこと。このことがわたしの営業職への道を開いてくれました。

ここからは毎日着実に5件、7件と数字を伸ばし、維持しました。光ファイバーでお金が稼げる時代、わたしは月収70万くらいになりました。100万は誇大広告でしたが、何度か100万を超えることもありましたので、あながち嘘でもなかったかなと。



三度目は、夫と結婚したことです。なんだかんだ言って、教養のないわたしに開ける世界には限度があったのです。それを教えてくれて、わたしを愛してくれる人は夫しか考えられなかったのです。夫は、今まで会った大人の中で一番頭が良かった。外国語も何か国語も話せるし、社交の世界も知っている。経営の経験もあり、現役を退いてもきちんと稼ぐ手段を持っていた。それは普通の人ではできない仕事だったし、その仕事に必要な人脈も、普通では得られないものだった。

わたしは意を決して、わたしの持っているものをすべて差し出して、わたしと結婚してほしいと願い出ました。夫は当初渋っていましたが、一体何が面白かったのか、急に、

「あなたみたいな人が妻というのも面白いかもしれない」

と、コロコロ笑いはじめました。以降、ずっと仲良しです。頭のレベルが違っても仲良しになれるんですね(笑)これを知ってから、頭のいい人と話すときに緊張しなくなりました。積み上げてきたものが違うのだから、相手の学力についていこうと無理をしなくていい。そのかわり、わたしが持っている面白いものを相手に提供すればいい。やっとそう割り切れるようになったのは、実はつい最近のことなんです。



…長くなりましたが、人生では何度か、勝負どころというのがあると思います。そこで勝ちに行ける人は強い。実際、仕事で会う人にも、ブログで知り合った人にも、ツボをはずさずにしっかりチャンスをつかんで勝ちに行っている人がいます。粛々と勝ちに行ける人。よーく見ていないと、その人が牙を出す瞬間は見えません。でも、たまに見えるんです。あ、今勝ちに行ってる…って。


わたしはおだやかな人が好きですが、そうやって時々牙をちらりと出して勝ちに行く人も、好きなんです。いつもガルル…みたいな人はちょっと疲れますw


勝負どころだと思ったら、時には勝ちに行くことも必要かもしれません。


人生は一度きり。後悔しないように生きていきたいですね。


それじゃあ、また明日!


☆今日の過去記事☆

 

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