こんにちは、本が好きな、かんどーです。
ショートミステリー、いかがですか?
とっても読みやすくて、とっつきやすくて、だけどとっても引き込まれるお話がたくさん詰まった2冊をご紹介します。
名だたるミステリー作家たちが、それぞれ自分の著作の中から「どんでん返しがキレイに決まっている一編」を選んで持ち寄っている。それぞれの短編が光っているだけでなく、一冊の本としてまとまった奇跡にただ拍手。
「自薦THEどんでん返し」というタイトルのこの本は、なんと二冊目も出ています! 一冊目が男性作家さんで、二冊目が女性作家さん。
今日はこの二冊を読み比べてみます。
「自薦THEどんでん返し」
「自薦THEどんでん返し2」
一冊目。
自薦THEどんでん返し
息つく暇もないミステリの連発。一編一編が気狂いの域。(ピピ様ごめん体言止め移った)
一編目の短編は、綾辻行人の「再生」。わたしこれ読んだことあるけど再読して再度うなったよ。この短編にどれだけ面白くする要素詰め込んだんだよって呆れるくらい、面白い。
二編目は有栖川有栖の「書く機械」。文章書いてる人がゾクゾクするストーリー。面白いブログを書くヒントが載っているので、アクセスの欲しいブロガーは必ず読むように。ここ、テストに出るからな。
その後も、密室ミステリーにカニバリズム(人食い)、なかなかみっしりと濃いお話が続いていきます。わたしは全部好きなテイストでしたが、グロイ系が嫌な人には合わないかもしれません。しかし、この短編を読まずして人生終わるのはもったいないと思えるくらい、すべての謎が楽しいです。
グロイ系が好きだったら、もうウハウハ言いながら読むしかない。わたしは手が止まらなくて困った。
一番好きな短編を選ぶなら、貫井徳郎の「蝶番(ちょうつがい)の問題」ですね。
いわゆる定番密室ミステリですが、いやー……面白かったですね! 読後すぐに「もう一回読みたい!」となる一編でした。ちょっと忘れられない。
続いて、二冊目。
自薦THEどんでん返し2
一冊目を読了して、この本が面白い! という先入観がある中で読み始めたので、かなりシビアに読んでいました。
乾くるみの「同級生」という一編からスタートします。タイトルの通り、元同級生たちが何年後かに集まるところからスタート。中にはかなり稼いでいる人も登場し、人間模様を読ませていく小説かなあと思いきやの……あ、これ来た。ミステリーはいつも、日常の中で突然始まります。そんな瞬間がたまらなくいとおしい一編でした。
あ、この本面白い。
そう気づいてどんどん読み進めていきます。五編目に、坂木司の「勝負」という短編があるのですが、これがもう、超ショートショート! めちゃくちゃ短いんですよ! 5回くらいしかページめくらなかった感じ。この短さでこのストーリーすげえな。
一番面白かったのは、近藤史恵さんの「降霊会」でした。何もかもが好み過ぎました()
★★★
この二冊、両方とも解説を「関根亨」さんが書いておられるのですが、この方こそ、わたしが初めて文章講座で文章を習った先生です。
この本も、先生が編集に携わった本を並べているとき「これ面白そうですね」と声をかけたら(文章講座をやるとき、編集に携わった本を並べて自由にみられる。購入可能)
「これは面白いですよ! まさにどんでん返し、本当に面白い!」
と、まるで読者の方が勧めてくれるような勧め方でした。その場で購入してすぐに読みました。
関根先生が教えてくれたことは、わたしのなかで血肉となっています。そんな先生の解説文は、編集の世界で生きてこられた関根先生の知識の深さと洞察の深さ、本好きな人が読んだら「ええっ、この本も読みたくなっちゃった!」と思わされるような、いい感じに手の届く場所に置いてくれている解説でした。
解説文まで堪能できるこの二冊。
とっても、とってもおすすめです!
個人的には、「ちょっと合わない(面白くない)なー」と感じる短編は飛ばして読むのがおすすめです。いっぱい載ってるんだから、面白いと感じるのから読んでいけばいい。
また別のときに取り出して読んだら、前回は読みにくいと感じた一編がたまらなく面白く感じるかもしれないから。無理して読まないことが、読書を楽しむ秘訣だと思います。
「読書は、失敗もまた楽しいんです」
あ、これも関根先生に教わったことですw
【私信】
読んでくれてるかわからないけど、この文章講座は、元はてなブロガー、現Youtuberのきよねこさんがきっかけとなって、見つけることができました。
その日は軽く見学して帰るつもりだったのですが、1時間後に関根先生の講座が始まるということで、飛び入り参加を申し出たのが、わたしが文章講座に参加するようになったきっかけです。
「かんどーが興味ありそうなところ」と前もって調べて、連れて行ってくれたきよねこさんには、感謝してもしきれません。わたしにとても合う場所でした。(講座は厳しいけどwww)
関根先生からも、他の先生からもたくさん学んで、文章を書くことにしっかり取り組んでいきたい。
それじゃあ、またね!
★今日の過去記事★
この文章講座体験は、かけがえのないもの。
ある程度頑張ってからなら、ちょっと息抜きしても良いと思うの。
根本的な考え方として、文章に対しては「努力主義」かも。