ペイ・フォワード。
この言葉をブログやFacebookに書く人の大概は意識高い。何度も見ている私が言うので間違いない。
映画「ペイ・フォワード」は直訳すると「先へ送れ」という意味だけど、日本的に言い換えると「あなたがもらった幸せを、別の人にまわしなさい。幸せの連鎖よ」みたいな感じかな。
自分に良いことが起こったら、自分も周りにいる「次の人」に良いことをしていくのね。
世界にはそのパワーが満ち溢れているのではないか、という人としての根本的欲求を描いた映画だった。
まあしかし、わたしはホラー映画の方が好きで。人が笑う瞬間より死ぬ瞬間の方が本当のその人が見えてくる、なんて思ってる。
さて、幸せと不幸。
人生に交差点があるとして、わたしは人が幸せになる交差点で、チラシ配りしていたり、カンバンを持ったり、とにかく立ち働いていた。
人が幸せになる場所は、快楽を得る場所と、承認欲求を満たせる場所。
つまりは夜のそういう場所から、名門大学の門にいたるまで、さまざまな「幸せ」に忸怩たる思いを抱えながら、働いてきた。人の幸せを横目で見ながら自分の心と対話する不思議な時間に身を置くことが当たり前になっていた。
人が幸せになるとき、隣で笑う方法がある。
それは、自分を人間だと思わないこと。
周りの幸せな人間たちは、別の生きものだから。わたしは「仕事」によって得られる満足と充足によって、今夜もきちんと眠れるのだから。
だから周りの幸せに身を浸すのはやめて、わたしはわたしの沼へいつものように身を浸しましょう。
そんなふうに思っていました。
この沼には、自分に抱えられるだけの人間関係があり、両手からこぼれないくらいの連絡先があります。
こぼれても沼に沈むだけ。わたしはこぼしたことを悲しまないし、悔やむこともなく、ただ沼から半身を出してソトの世界を薄く笑いながら眺めるだけ。
時間が来たら、人間のふりをして着替えて外へ出ましょう。
今日は、どんな景色が見えるのかしら。
災厄がふりかかってこぬように。
ただ粛々と。
日々の仕事をこなして。
周りがみんな幸せそうでつらい人には、わたしの沼の水をわけてあげたい。この水に帰るようになってから、外でもらった鬱屈したものをみんな、帰宅して沼に沈めていくようになった。
いつからだろう。
「人をうらやむより、その人と仲良くしちゃったほうがラクだよ、ラク」
などと「自分はもうそういうの気にしてないんです」発言をするようになった。もう気にしてないから、沼とか無いから、地雷とかないから気楽に絡んでね! みたいな雰囲気を出した。
まあ確かに、今のわたしは年齢、体型、学歴、職歴、趣味嗜好など、何に切り込まれてもけなされても、あまり頭に来ない。あらぬ疑いをかけられても、会議室内四面楚歌的な立場に立たされても、その場であえて怒ってみせたり、四面楚歌状態を嗤ったり、物事に対して一線引いて行動できる。
正直、文章けなされても最近なんとも思わなくなった。これは自分の努力レベルが一定ラインを超えているので、「これだけ努力してけなされるなら、まあ仕方ない」と割り切っているから。わたしの場合、努力が足りていないことを指摘されることが一番きついかな。
「あなたが走らないから太ったのよ」と言われたらつらい。
「あなたが毎日書かないから文章が上手にならないのよ」と言われたらいやだ。
だから定期的に運動しているし、毎日文章を書いている。仕事が終わって22時半に帰宅しても、1時間は書いている。最低このくらい書かなければ、努力したと自分が思えないから。通勤の時間は本を読んでいる。月に5~10冊は読みたい。今の通勤時間は本を読むのにちょうどいい長さで、本当に読書がはかどる。
電車の中でしこたま本読んでるから、帰宅してからは書くことに集中できる。
毎日の生活には結構ストイックかもしれない。
話が戻って、幸せについて。(このあたりまで引っ張ってから本音を書く)
わたしはどこかで、普通の幸せを軽く見てしまうところがある。普通じゃない幸せに魅力を感じるし、そういうシンパシーを感じる人を良いと思う。
わたしには二つの人格があるみたいで、社会人としてのわたしは、目の前の人との時間を何より大切にしている。掛け値なしで今がすべて。接客業、販売、営業、チームワーク。こういうのにけっこうまっすぐに笑って突っ込んでいけるタイプ。
でも、一人になって文章を書き始めると、特殊なもの、特別なもの、なかなか見つからないものばかり探し求めている。そして探し求めるのはニッチな幸せであってほしい。作為的な自分というキャラクターづくり。
なんだかとてもめんどうくさい人みたいですね。。
今日の記事にシンパシー感じてくれた人がいたら、応援電波ください。。誰もいないわなw でも平気! 最近いいことが一つあったから。それだけで大丈夫なんだ。ありがとね。
★今日の過去記事★
若いころからかなり嫉妬深かったわたし。
わたしの恋の物語。
個人的に好きな記事。