接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

人が嫌がる仕事を極めることが「食っていく」こと

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もう二年以上前になるのですが、ちょっとショッキングな出来事がありました。


新しい事業を一緒に始めようと誘ってくれた人がいて、とても珍しく面白い案件だったので乗っかることにしたのです。わたしと組めば新規営業はわたしがするので、営業についてはある程度成功が担保されることになります。その人は高学歴で企画を練るのがうまいけれど営業はできない人だったから、win-winの関係だと思い、他人ごとではなく自分の事業としてその仕事に取り組んでいました。


その人の出した企画はとても面白かったし、わたしはその人を尊敬していました。その人もわたしの新規営業の力を買ってくれていると思ったので、定期的に会って打ち合わせしていました。



……何度目かの打ち合わせで、雲行きがあやしくなりました。



「あなたと会って話している時間は無駄」

というようなことを言われたのです。確かにわたしは、打てば響くような返しができるタイプではありません。打ち合わせの時は頭の中でアイデアを練って、寝る直前までずーっと考えて考えて、翌日にメールで「こういうやり方はどうですか?」って提案するタイプです。

そのことを説明して、この場で良いアイデアが出ないのは仕方がない、一日くれれば良いアイデアを出せるから、どうかこの場で打って響かないことに失望しないでほしい、と言いました。


しかしその人は情け容赦なく、わたしを切りつけてきました。


「頭の悪い人と話している時間は無駄」
「人生の時間は有限」
「もっと有意義な会話ができる人と組みたい」


わたしはこんな顔してました。

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わたしは脳内で、こいつのために作った営業リストを破棄しました。絶対この人のために営業なんてしないぞと心に決めました。若いころのわたしなら自分が夜中に泣いてそれで終わる話でした。


でも、起業してからのわたしはこういう人に対して必ず、自分の意見を言うようにしています。


こういう勘違い野郎は、何度でも人を見下して人を傷つけます。わたしはその感情を引きずって死にたくなったりはしないけれど、若い人がこれをやられたら傷ついてしまう。今後この勘違い野郎による犠牲者が出ないようにしなきゃ……と思うのでわたしが意見を言うわけです。そのときはこう言いました。


「あの……有意義とかそうでないとかは、あなたの基準であなたが勝手に決めたことでしょう。一度は一緒にやろうと誘った相手に対し、それは無礼というものですよ。そもそもあなたが営業をまったくできないし、やろうともしない。つまり営業に関して無能だから、その部分を補うためにわたしと組もうとしたのでしょう」


無能、という言葉を言われてその人は一瞬目を見開きました。良い攻め方ができているようでした。(こういう話を相手に聞かせるには、アメリカ人みたいに手ぶりをつけて話すと良いですよ)


「飛び込み営業なんて、みんながやりたがらない仕事ですよ。門前払いされたり相手にされなかったり、人としての尊厳なんて家において来なきゃメンタルが持たない仕事なんです。企画書作るのと違って、じかに人から精神を侵食されるんですよ。罵声も浴びせられますよ。それでもわたしはその仕事で食べていくと覚悟決めて、それで生きてきたわけです。その分野の専門家なわけですよ。あなたの基準はお勉強だったり気の利いた会話なのかもしれないですけど、そんなので食っていけないですよ。結局実務は他の人にやらせるのでしょう?

 


余裕のある表情で話すのが肝です。
その人もさすがに食い下がってきました。


「あのね、人脈を持って、企画を考える。それが僕の仕事だ。それを実現させるために実務は人にお願いするんだよ。それのどこがおかしいんだ」


「あなたは実務を行う人間にも心があることをわかってないですよね。ここ最近実務やったことないでしょう? そんなんじゃ実務の人の心が離れて、良い仕事できませんよ? 現にわたし、あなたを助けたいと1ミリも思えません」


……そんな話をして、その人との距離は少し離れてしまいました。






仕事って、自分がやりたいことをやって、それが評価されるまで待つようなものではないんです。


自分が動くことで小さくでもいいから世界が変わるようなことを積み重ねていくものです。目の前の相手に喜んでもらうことを積み重ねていく。それを蔑ろにする人には誰もついていかないし、表面的には親しくしても、その人が困ったときに誰も助けない。


最終的には「人が嫌がる仕事」をさっと引き取れる人が生き残るものだと思います。


目の前にいくつかの仕事があって、何からやるか。その優先順位の付け方が「自分を高められる」みたいな甘い理由だと、生き残れる率がかなり下がります。「誰もやりたがらない仕事」から手を付けていくと、競合が減るので生き残れる率が上がる。


あるお店で働いていた時、店内で粗相をしてしまったお客さんがいたので、わたしはすぐビニル袋を持って対処しました。ああいうのって「人に優しい人が動ける」んじゃないですね。仕事を仕事と割り切っている人から順に動けるものです。


手を動かしたメンバーを見て「ああ……」と納得しました。


みんな、仕事によって得られる対価にすごく貪欲な人たちでした。



汚いことだけでなく、面倒なこと、一見面白くなさそうなことの中にチャンスがあります。考えが古いと言われるかもしれませんが、よほどの天才でない限り、あと10年は「人の嫌がる仕事」から順番に手をつけていくのが正攻法だとわたしは考えています。


世の中は10年単位でかなり変わるので(厳密にはもっと早く変わる)、あえて10年と言ってみました。




あと2日でセブ島生活が始まります。


いろいろ頑張ります。



それじゃあ、また!



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