もうすぐ、フィリピンに、帰る。
わたしの大事なものは、ふたつの国にまたがってたくさんある。フィリピンでしか手に入れられないものはあるし、日本でしか会えない人がいる。わたしは航空券が安くなってから、国内旅行より断然海外へ行くようになっている。そのせいか、国内なら「いつでも会える」と思っている。
ライブのチケットも、東京公演が売り切れで仙台公演がまだ買えるなら迷わず仙台公演のチケットを買う。というかもう買ってしまった。
そんなに遠くないでしょ。そして高速バスを使えばきっと安い。朝家を出て、ライブ見て、夜行バスで帰るつもり。プチ遠征。
そのほかにも、ご当地アイドルを応援するために長崎まで行く予定もあるし、年明けに北海道へ行くことも決まっている。
ぜんぶ、チケットは片道1万しない。そしてそこから直接セブに帰ったりする。いちいち自宅を拠点にしていると面倒なんである。
わたしの歩幅は、この1年でだいぶ広がった。そのかわり失ってしまったものもあるから、これからそれを取り戻しにいく。
待ってろ。
また明日。
紅葉を見に行ったけど、紅葉のことはブログに書かない。
だってわたし初めてだったんだもん。わたしの運転で誰かと旅行するのが。赤い車で赤いもみじを見に行ったあの思い出は、カンタンに「旅レポ」にできるようなものじゃなく、もっとずっと複雑な、軽めの生理痛みたいに鈍くわたしのなかでとどまり、こそこそと心をくすぐってくれたらそれでいい。
旅行から戻ってもうすぐ1週間たつけれど、わたしたちは会えない。お互いの予定があるからだ。
そして、わたしには最優先する予定があるのだ。何を差し置いても、わたしはそこへ行くのだ。ゆらゆらと炎が揺れている。今日もわたしの世界は、ほかの一切の痛みを伴わない突発的な発熱のようにうつろだ。
わたしは無力だ。
だけど、今日も生きる。
また明日。