接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

いとしいフィリピンのあの部屋

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思い出ばかりが美しくきらめくような気がします。
思い出はいつだって最高に美しいです。

私が今いちばん恋しい風景は、フィリピンのあの小さなアパートの1室です。


あのアパートのエントランスを通り、少し暗い階段をのぼり、2階にある自分の部屋に入る。2段ベッドがある。上の段には屋台で使う食材がたくさん置いてある。

そうだ、わたしはあの時、フィリピン・セブ島でたこ焼きの屋台をやっていた。


そして深夜に屋台村が終わって帰宅し、部屋のあかりをつけると心が落ち着いた。


帰宅してから食べていたのはなんだっただろうか。
屋台で残ったキャベツをしょうゆで炒めた「キャベツ炒め」だった気がする。ベーコンが余った日はそれも入れていた。

小さな1人用のテーブルにチェックのクロスを敷いて、その上にまだ温かい持ち帰り容器をのせ、キャベツを食べた。


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その小さなテーブルではパソコンを使うことも多かった。
ブログもそのテーブルで更新していた。心もとないwi-fiしかなかったけれど。

今の生活よりずっとつつましい暮らしだし、不便だった。

だけど心は今よりずっと自由だった気がする。


わたしは今、ものすごくあの部屋に帰りたい。家賃は月1万3千円ほど。戻れるなら戻りたい。あの場所に。あの部屋に。

今持っているものをすべて手放してもいいから、あの部屋に帰りたい。

この願いがかなう日は来るだろうか。
きっと少し先になる気がする。


けれど、そのチャンスが来たらまた帰ろう、あの部屋に。
ドトールがなくても大丈夫。
セブ島にいれば。