接客業は卒業したよ! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

お客様がお客様でなくなった瞬間

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こんにちは、かんどーです。
 
 
今日もコメント欄に頂いた質問に答える形で更新します。本日は、じぇど(id:tiny-bubbles)様より頂いた質問です。
 

自分からもネタ提案します
「お客様がお客様でなくなった瞬間」
書きにくいネタかもしれませんが・・・w



語呂がよいので小説形式で書きます。
 
 
 
 

お客様がお客様で
なくなった瞬間

 


10分間は平和だった。香織がそのお客様を接客し始めて10分間は、ごくふつうの携帯ショップでのやり取りが、カウンターを介して行われていた。
 
お客様はお電話をたくさんお使いですから、こちらのプランが合っていると思います、つい映画とか観すぎちゃうんだよね、そうなんですかそれではデータ通信量も少し多めで……こんなやり取りを交わし、香織なりにお客様の通信費を少しでも安くしようと真剣に考え、提案していた。
 
 
…だんだん、お客様がこちらの話を遮っての質問が増えてきた。何年働いていても即答できない質問というのはどうしても存在する。それらの質問を、スタッフ専用パソコンで調べながら、なるべく流れを止めないように話をした。
 
 
そのあと、もう誰も答えられない、キャリア全体の展望について問われたので、
 
「それは、キャリアの上の方の方々が決めて、決定してからこちらに知らされますので、現状わたしたちもわからないんですよ」
 
と答えると、そのお客はいきなり口をゆがめて、
 
「はあ〜?   わかんねえことをそんな偉そうに言うわけ?   わからないなら、まず申し訳ありませんだろ?」
 
f:id:keisolutions:20160411063555p:image
 
 
…あー、狙ってたか。香織はピンときた。
 
 
この瞬間から、香織にとってこの人はお客様ではなくなった。人間なんだから怒っていいし、言いたいこと言っていい。しかし、スタッフに非がないのに、とりあえず謝らせたいのはダメだ。
 
 
iPhoneの新型が次の9月に必ず出るか?   のようなことを聞かれて、わたしたちにわかるわけがない。
 
 
例えばここで、
 
「お姉さんなら知ってると思って遠いけど来たんだけどな…」
 
みたいなことを言われたのなら、
 
「せっかくご足労頂いたのに、ごめんなさいね」
 
という謝り方ならしただろう。ご足労いただいた感謝とともに。
 
でも、明らかに「平謝り」を狙って質問を繰り返し、最終的にどうしようもない質問で謝罪させようとするその人は、お客様ではない。むしろ営業妨害だ。
 
 
そもそも、この人はiPhoneを使ってもいないし、当初の段階では発売日なんて質問して来なかった。それが聞きたくて来たのなら、まずその質問をするはずだ。それをせず、プランの見直しから入って細かな質問をし、そこでボロを出さなかったからと、無理くり答えられない質問をぶつけてきた。確信犯だ。
 
 
 
「わたくしどもに知らされるのは、お客様が知るタイミングと同じなんですよ。わたくしどもも、テレビで発売日を知るのです」
 
と返すと、そんなわけねえだろ!   嘘つき!   店長出せよ!   と声を荒げた。
 
 
「お前みたいな歳だけ取った無能な奴が一番タチ悪いんだよ!   接客態度がなってないし、素直に謝ることもできねえし!」
 
 
「……」
 
 
「何とか言えよ!   何のために仕事してんだよ!   早く謝れよ!」
 
 
「……ご気分を害されたことに対してお詫びいたしますが、お答えできないことを正直に、お答えできないと申し上げました。これ以上わたくしどもにできることはございません」
 
 
 
そのあともその人は怒鳴り散らしていたが、怒鳴り飽きるのを待ち「少し離席します」と声をかけた上で、香織は自分の手でその人にお水を出した。落ち着かせるためと、お帰りくださいの両方の意味を込めた。


「他のお店で同じことを聞いても、同じ回答となります。きっとご気分を害されるだけですので、他のショップに行かれても満足されないと思います」

と言って冷めた目でその人を見た。文句を言わせないために接客スマイルを薄く顔に貼り付けたまま。
 
 
 
その人は、椅子を倒すように立ち上がり、帰っていった。
 
 
 
香織は最後まで謝らなかった。
 
 
 
ここで香織が謝れば、お店に非がなくても謝るものだとその人は思ってしまう。それが気持ちいいと感じたら、他のお店にも行くだろう。香織はそれがいやで、謝らなかった。
 
 
 
香織は、一生懸命プランの見直しもしたし、ショップスタッフの権限で話せるところはすべて答えた。その間笑顔が無いとか聞き取りにくいこともなかったはずだ。
 
自分に非が無い場合は謝らない。これが香織のルールだ。
 
 
 
 
小説おわり。
 
 
 
 
 
さてさて。お客様か、そうでないか。
 
この見極めは難しいです。本当にキャリアの対応に腹を立てている人もいます。そういう時は、キャリアの顔として、代わりに謝罪することも必要です。
 
 
しかし、ただ絡んできただけの人は、お客様ではないです。駅で足を蹴られてニコニコしている人はいませんよね。ショップスタッフも人間です。最低限の礼節を持って接してくださらないと、お客様だと思えません。
 
 
 
ただ感情を爆発させるために来る人は、もはや営業妨害以外の何物でもないと思うのです。
 
 
キャリアの規則に従ってきっちり学習し、丁寧な応対をしているのならば、この人はお客様ではない、という判断を下すことも時にはアリだと思います。
 
 
 
もちろん、そのお店のルールに則って動きますが。

今日はここまで! 
 
 
それじゃあ、また明日!
 
 
☆今日の過去記事☆