こんにちは、かんどーです。
わたしは小食なほうだと思います。胃を壊してしまってから、あまり量が食べられません。
そんなわたしですが、吉野家では必ず並を完食します。卵つきで。
最近吉野屋には、コモサラセットと言って、牛丼の小盛(コモリ)とサラダのセットがあるんです。本来わたしのおなかには、そっちがちょうどいい。だけどなんだろう、西村賢太の小説を読んだ帰り道に、コモサラセットなんて頼みたくないんだ。「並、卵」とぶっきらぼうに言い放って、一呼吸つかないうちに運ばれてくる牛丼を、まっすぐにかきこみたいんだよ。
わたしのからだは定期的に牛丼を欲する。これはわたしのからだが、まだ元気でいたがってる、若い状態でいたがっているんだと理解してる。
牛丼は、慣れ親しんだ人をやさしく迎え入れるあたたかい食べ物だと思う。疲れたからだに669キロカロリーを流し込んでくれる。卵を加えれば栄養価はかなりのもの。もちろん野菜が足りていないので、ほかの食事で補わないといけないけれど。
ただ、ご飯って栄養素だけでは計れないんだよね。食べて元気になるものを食べないと、ほんとに元気にはならない。わたしはからだが疲れたときにはパスタが食べたくなって、心が疲れたときには牛丼が食べたくなる。
きのう、牛丼をかきこんでお店をでたとき、雨上がりの風に抱かれているような気持ちになった。何者をもうらまないやさしい気持ちっていうのかな。生きている幸せみたいなのを感じた。
わたしは生きなきゃって思った。
そして、ぐっすり眠って走って仕事して、また旅をしようって素直に思えた。夜風が肩先から足元までざーっとなでていく。足取りの重くなりがちな連勤明けの帰り道だったけど、なんだか気持ちが前を向いた。
うんこがしたくなった。
ああ、生きてるなあ。わたし、生きてるよ。
明日は、わたしが生まれて初めて牛丼を食べたときの話をしようと思う。工場の彼氏の話が混ざるよ。
それじゃあ、また明日!