「ポールダンスって、痩せるんですか?」
と、聞かれることがある。
実際問題、ポールスタジオに通うとなると、1時間区切りのレッスンを1日1コマ、週に1~2回で通う人がほとんどだ。
わたしはポールを本気でマスターしたいため、週2~3回、かつ1日2コマ通った。(今は自主練で自宅トレーニングである、こちらも頻度は同じくらい)
週に1回、1時間運動したところで、変わるのはゆっくりである。
しかし体は確実に変わる。
理由は、単にスタジオに通っているから……というのではなく、実は別のところにあるとわたしは思っている。
ポールダンスを始めると、ほぼ確実に柔軟性を高めるストレッチやトレーニングがレッスンの前にある。そのストレッチは、ふつうのジムなどで行うストレッチより強度が高く、股関節や背中などの大きな筋肉にアプローチする。
つまり、大きな筋肉の可動域を広げているのである。
これが、ふだん歩いているだけでも痩せやすい体を作ってくれて、結果としてスタイルが良くなる……と私は思う。
また、実際にポールにつかまって上る際は、身体全体の筋肉を使うし、両腕や両足のどこかを引っかけてポールに「止まる」状態でポーズを決める。
筋肉は当然ついてくるし、体幹が鍛えられる。
というか、体幹に筋肉がないとポールはできない。
わたしの柔軟性。
こんな感じで、横開脚した状態で、胸から前に倒れて床に胸をべったりつけることができる。
わたしのポールダンス姿。
これは「ヒトデ」というポーズなのだが(深い意図はない)左のわきの下でポールをはさみ、左の内ももをポールに押し付けるようにして、さらに左わき腹をポールに押し付けて、うまいことバランスをとって止まっている。
練習を続けていれば、止まることは力学的になんとか可能になってくるのだが、その時に両足をつま先までまっすぐに伸ばす、これに実はかなり柔軟性が必要になる。大概、ヒザが曲がってしまうのだ。
写真のわたしも左足にいたってはまだ改善の余地ありである。
ポールは奥が深い。
少し慣れてくると、身体のどこにも力を入れずに逆上がりでのぼれるようになる。
ぴたりと身体の一部をポールにつけ、ふっ……とそのまま静止する。スン……と鼻呼吸をしてきっちりとポーズを決めていく。音楽にあわせてまた次のポーズへと移る……。
そんな一部始終を繰り返して、ポールダンスの演目は構成されている。
激しく頭を振るダンサーもいれば、静かに筋肉の力だけで、重力に逆らい続けるダンサーもいる。踊り方に決まりはない。
翻って、どんなポーズを取るにも、まず柔軟性ありきなので、必然体がやわらかくなってくる。横180度開脚して前にベターと胸から倒れるのは当たり前のようにできるようになる。
そこまでやると、ストレッチの質が高まるため、たいへんに脂肪燃焼効率の良い体になっていく。
なので「ちょっと痩せやすい体になるかも」というのが、「ポールダンスって痩せるんですか?」に対するわたしの答えだ。
考えてもみてほしい。
180度開脚して前・左右にベターとくっつくようなフレキシブルな体に、脂肪がつきやすいわけがない。そもそも暇さえあればストレッチするような人が太りやすいはずがない。
あとは食事の質。
これは人によるので何ともいえないけれど、お酒をほぼ飲まず、食べ放題のような食べ方をしておらず、野菜が好きであれば大丈夫だと思う。
カップ麺やお菓子・お酒が好きな人はちょっとやばいかも。運動した分が帳消しになってしまっては、どんな体でも脂肪はつく。
体質によって、「お酒は飲んでも太りにくいけどお菓子が太りやすい」等あるし、骨格によっても脂肪のつく場所が変わってくるので、自分の身体としっかり向き合うことが大事だと思う。
わたしは太りやすいので、年がら年じゅうダイエットで、食事は強制的に野菜を多くとっている。お酒は飲まない。お菓子は人からもらった時だけ食べるようにしている。これでなんとか、ポールの効果を打ち消さない程度にはバランスを取って生活している。
何をするにも、ある程度の努力って必要ね。
それじゃあ、また明日!